Prologue 絶対なる力を持つ者、その地『エターナルグラウンド』を治める神 その者、十の使いを持ち、誰も適う事はなく、刃向かう者は全て無に還る 長き時が流れ、十の使いは神への服従を止めた それは、はじめから名前という呪を奪われて、捕らえられた者達であるから 逆らえない者達は、ある日神の大切な一人の息子を取り上げた 三人いる中の、一番神が愛していた息子をエターナルグラウンドの中でも光なき闇の世界、十の使いが本来いた場所へと連れて行かれた いくら神であろうとも、再びその地へ足を踏み入れることは適わなかった それは、前よりも十の使いの力が強まった事と、己が持つ光の力よりも闇の力の方が強かったからだ 「さぁ、私達と賭けをしましょう。」 持ち出されたもの 「期限は五年。その間に貴方が彼を城へと連れ戻せれば貴方の勝ち。貴方の時が終わるその時まで、ずっと仕えましょう。」 「駄目だった場合。貴方から名前を返してもらうよ。そして、契約は終わる。」 「・・・彼を返すかは、負けた場合はどうなるかわからないけれどね。」 そう言って、神の目の前から姿を消した二人 十の使者もろとも、すでに神の側から消えていた 神は頭を抱えた 人質として連れて行かれたのは、大切な子供 彼等に対して警戒心があまりないが為に、自ら帰ろうとはしないだろう こうして始められたもの 今だに神は息子を取り戻す事が出来てない 時は、期限の五年目に突入した もう、残された時間はない
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