ろく・・・ハンターもろくでもない奴が多い






その日、目が覚めると…悪夢がそこにまだいた。

「帰ってなかったのか。」

「貴方こそ、もう少し貴方自身の価値を考えて、他者がいる中で無防備でいることを控えた方がいいわよ。」

「大きなお世話だ。」

そもそも、害があると認識されているものは、通常この中に入れないのだ。この女は一度、成行きで助けて以来、敵意がなくなったせいで、簡単に入れるだけだ。例外になった奴に無防備だとか問われたくない。

「あら、どこかいくの?」

「ああ。元々、出かける予定があったんだ。」

「ふーん。」

俺は女を無視して支度を続ける。少し気温が昨日より低いのか、ひんやりする今日。寒さは俺にはあまり関係がないので、冷凍庫に入っているアセロラシャーベットと出して朝ごはん代わりに口にする。

「朝からアイス?」

「俺たちみたいなのにとっては、何でもいいんだよ、結局な。」

「そういうもの?」

「そういうもんだ。」

少し考えた女は、自分にもよこせというので無視した。だが、あまりにしつこくてうるさいので、仕方なく適当に手前の奴をつかんで放り投げた。無駄にキャッチをしっかりするからむかつくが。かといって、こぼして掃除する羽目になるのも面倒なので、結局俺にとってはどっちも気に食わない。

「あら、イチゴアイスなんだ。」

「俺は赤いものなら何でもいいからな。」

「そう言ってたわね。さむっ!おいしいけど、やっぱり寒いわよ。」

「なら食うな。」

そういいながらもくれるからいい奴だ。だが、結局本心も何もかも隠して何もなかったようにしてしまうから、彼を知る者は歯がゆい思いをする。だが、彼はこういう奴だから、仕方ないのかもしれない。

「さて、お前はどうする?」

「そうね。帰ろうかしら。でかけるんでしょ?」

「ああ。」

また来ると言い、二人でアパートの入口まででてきた。そこで、突然大きな影に攻撃された。

「何っ?!」

「…ああ、面倒くさいのがきた。」

大きな影。それは、鉱物でできた巨大人形。その頭上に乗り、操る張本人。

「今日こそ、観念なさい!ドールマスターである私に跪くのです!」

「黙れ。人様の家の前にこんなでかぶつ持ってくるな。迷惑だ。」

「本当に。迷惑な大きさの銅像だわ。さすがに入口のオブジェにもできないものは、迷惑以外なにものでもないわ。」

相手ははじめて俺以外がここにいることに気づいたようだ。

「あなた、誰よ。化け物…?その割に、気配は人間よね。」

「ええ、私は人間以外になったことないわ。」

何だか、この二人の喧嘩に発展しそうな勢いだ。それなら勝手にしてくれという感じだ。

「俺は用事があるから、喧嘩なら余所で勝手にやってろ。あと、お前はこの銅像はきっちり持ち帰れよ。」

そういって立ち去ろうとすると、元々の目的の為に女が動いた。

軽くよけて、何事もないように足を進める。だが、地面に穴が続いていくのはあまりいただけないものだ。

「迷惑。何度も言ってるだろ?」

ガシっと、重たい人形の腕を片手で抑え、ひねり返して倒す。その時に、操る張本人も地面に落ちた。

「俺は用事がある。邪魔、するな。そして、帰れ。…じゃーな。月姫も弟子をどうにかしろよ。」

そう言って、俺は立ち去った。今度は誰にも止められることなく。だから、あの後二人がどうなったのかしらない。

帰宅した際に何もなかったから、二人とも帰ったのだろう。

今日も、面倒なのがあったが、平和な一日だった。