+++ 終章 闇の中を照らす光





 今後仲間として、敵の悪魔を倒すメンバー達を追い出した後、鏡衣智は二羽の烏と話を続けていた。

もちろん、皐月も境内の掃除として追い出している。

「いいのか?あの子達はまだ事態を何もわかっていない。それに、必要以上に巻き込む必要もないだろう?」

「まったく、お前は昔と変わらずやる事が・・・。」

「言わないでくれるかい?それ以上言うと、私は君達二人を椅子に変えてしまうよ?」

「・・・相変わらずだ・・・。」

ため息をつく二羽の烏。それでも表情を変えずに笑みを浮かべているだけの鏡衣智。

「だが、皐月とあのお嬢ちゃんは今回に必要不可欠だから今回は逃れようがないが・・・。」

「どのみち巻き込んでしまうでしょう?あの子達は彼らの生まれ変わりなのだから。」

カップの中に残っている紅茶を飲み干し、話を続ける。

「奴等は人と言う事を忘れ、神になろうとして天罰が下り、まったく哀れな奴だよ。

今では憎しみの闇なのだからな。」

「それを、完全消滅させずに救いがあるかもしれないと甘い考えで今まで来た奴に言われたら闇もおしまいだな。」

「ま、それが御主の良い所であり悪い所でもあるのだがな。」

「どう言う意味かな?邦陣。」

「・・・深き意味はなしだ・・・。」

邦陣はいつものように鏡衣智から殺気を感じ、視線をそらす。発言を考えなければ、即座に刈られてしまう。

「・・・で、これからどうするつもりだ?」

「どうするも何も、あの子達には思い出してもらうんだよ。五十年前の事をね。

ついでに魔王を封じたあの日の事をね・・・。」

「・・・御主、本物に負けぬ魔王だな。あの者達に絶対に怒られるぞ・・・?」

「・・・出来れば避けたいなぁ。」

「覚悟を決めるべきだな。それに、邦陣、お前もな。」

「え?あ・・・。」

「そうだね、邦陣。」

再び殺気を感じ、逃げなければいけないほどの身の危険を感じた。彼は何度も同じ事を繰り返す。

「・・・まったく、学習能力がないですね、邦陣。」

横では他人事と見てみぬ不利をする相棒がお茶をすすっている。

「今は、死なせるわけにはいきませんが、今後、気をつけて下さいね。何が起こるかわかりませんから。」

この笑顔が曲者だ。邦陣と灯露は結構意見が合うかもしれない。

「さ、この話はもうこれで終わりにしましょう。

一度踏み込んだ領域には、答えが導かれるまでは出られないのですから。」

「巻き込んだ張本人が言ってもね・・・。しかし、あの二人は確実に巻き込まれざる得ないのだがな。」

「何せ、あの二人が、この永きにわたり続いた私達とあいつ等との戦いに終止符を打つ光なのだから。

そう、深い闇を照らす光。」

それから三人は話を止めた。ちょうど、皐月が掃除に飽きて戻って来た時だった。

 これから、何が起こるかは誰も知らない。知っているのは運命の歯車を動かす者だけ。

 永き戦いに終止符を打つのは、太陽と月だけ。








   +++++ あとがき +++++

やっと、長い長い道のりの最初の終着点です。
これで、第一幕の出会い編完結となります。(話が途中だって?)
次から第二幕の覚醒編へと行きます。実は、これから執筆作業にうつる予定でして・・・。
予定では、タイトル通り、覚醒します。完全覚醒って奴ですね。
もう、全員が。鏡衣智さんはすでに覚醒して使いこなせているので置いておきますけど。
あの人の場合、すでに論外ですし。






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