終章 旅はまだ続く

 


 

お礼を言おうと思った時には、すでにミイネの姿はなかった。

 この場に突然現れた時と同じように、すっかりと気配はなかった。

 皆で、空に向かってお礼を言い、戦はこれ以上続かないと放送をしようと城に戻る王。

 一緒にどうだと誘われて、ローラ達と共に城に入る者達。

 そこでふと、異変に気がついた。

「・・・ローラ?」

「え?何?」

どうしたのっと、不思議そうに首をかしげている彼女は、しっかりとその場に立っていた。

 代償を払ったのなら、右足は動かず、今のようにたっているだけでも辛い。

 なのに、いまだに動かないベルロッタを不信に思って、近づいてくるローラ。

 その足はしっかりとした足取りで大地を踏みしめていた。

その時ふと、ローラは気配を感じて背後を振り返った。

「・・・ミイネ・・・?」

 


風が吹きぬけ、ミイネには声が届いた

 


「・・・馬鹿・・・。」

ミイネの言葉は届いた。だが、それっきり、ローラは感じる事はなかった。

 ミイネは気付いていたのだ。ローラの右目が、妖精を見る事が出来る、『異界の眼』である事に。

 だから、ミイネは代償に選んだのだ。前世とそれはきっとこの先必要ないだろうから。それがあるからこそ今回の事がおこったのだし、きっと、いらないだろう。

 足の件は、それぐらいの覚悟はあるのかとベルロッタに言う為のもので、別に代償はそんなに必要のだ。

 必要以上にもらえば、それは代償ではない。

「ありがとう、ミイネ・・・。本当に・・・。」

 きっと、三人を探す為にまた何処かへ旅に出た彼の心配をしながら、ミイネは今ある幸せをいつまでも続けたいと願った。

 


 

 

 

 

 

 風にのって、今日も気まぐれに姿を見せる

 


 

 

 いつか、彼等と再会できる日を夢見て・・・

 


















 「さて。次は何処へ行こうか。」

 ミイネは考えた。

 ミイネは彼等に逢うためにさ迷い歩く旅人。

 本当の名前を呼んでくれる彼等を探す。

 「ミイネでも、よいけど、やっぱり呼んでほしいのは『魅音』だからねぇ。」

 でも、知らない人間にはミイネの方がいいのかもしれない。

 「次は、海辺の方に行こうかな。」



 ミイネの、魅音の旅はまだまだ続く・・・









     あとがき

 紫音天界編のミイネ・・・魅音編。わかりますよね・・・?(どきどき
 天界から飛ばされたのち、いろいろな世界を旅して他の三人を探していたのでした。
 基本的に、彼は仲介者的位置にいるため、他の世界を旅しては争いの仲介者となっています。
 それによって、本編でも紫音が初代作でのように、起こった事態で悲しんでいましたけれど。
 次は誰だろう?異音とか・・・?
 とにかく、呼んで下さった皆様。どうもありがとうございました。