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二章 長い道のり 食堂ではうどんを食べる悠美がいた。 「あれ、他の人は?」 「さぁ?教室で他の誰かと一緒に昼食とか?」 「そっか。」 買ってきたパンを食べる幸里。隣では持ってきたおにぎりを食べる友香。 なんだか、気分が悪そうで、大丈夫かと心配になる。 「気分が・・・。」 どうやら、あの部室の篭ったカビや湿気やその他の匂いで、気分が悪くなったようだ。 「私も、あそこはね・・・。」 「やっぱり、健康上よくないね。」 「そもそも、地下って時点であまり健康上よくないのに。」 「確かにそうかもね。」 だけど、とりあえずご飯を食べる。もうすぐ二時になるので部室に戻らなければいけないのだが。 「戻りたくない・・・。」 あの部屋に戻るのはある意味地獄なので、出来ればご遠慮したい。 「でも、しないと終わらないんだよねぇ。」 新学期に延長だけは嫌だし。はぁとまた溜息がでる。なんだか、食欲はあまりないし元気もなくなっていく。 本気で終わらなくて永遠に続きそうに思えた。 「あ。」 食堂に入ってきた先生。部室へ行く前にノートを提出しようと思って、入る事が出来なくて先生もいそうになくて無理だった、その先生がいた。 「先生。」 「どうした?」 「今日終わってからどこにいたんですか?」 「会議。」 どうやら、会議の為にその職員室は全部鍵を閉めていたらしい。あぁ、悲しい。 しかし、とりあえず渡せたので今日は問題なし。 「さて、戻るか。」 友香と悠美に声をかけて部室に戻る。 片付け後半開始。 結局、ある程度は片付いたが、完全には終わらなかった。 「どうするの?新学期入ってからだと大変だから、もう一回夏休み来る?」 「そうですね・・・。全員に予定を聞いて考えます。」 「わかったわ。」 会議があるからと、志木は丁度良いところで区切りをつけて帰りなさいと言って、急いで歩いて行った。 「・・・どうする?」 「二十五日までだったら、補習で来てますよ?」 「そうだなぁ。日曜日は嫌だし。明日も土曜でしょ?」 「二十三日は空いてますよ?」 「そう?皆は二十三日大丈夫?」 全員大丈夫という返事を貰い、一時これで終わろうかと考えた頃。 「あ、今日は帰ります。」 「ごめんね、長々と。」 里乃が帰ったのを確認すると、他の二人はまだ残っているのは大丈夫かと聞く。 「一度、電話入れてきます。」 いつも時間が来ると電話を入れに行く杏。いってらっしゃいと言う。 「中田さんは大丈夫?」 と、聞こうと思ったら。 「・・・何をしているの?」 「こうやってつけると面白くない?」 「かつら?」 濡れた端をカットしてポスターや他の事に利用しようと思っていた色画用紙。それの濡れていた、今は乾いているが捨てる方をぐるぐると巻いてカールをつけていた。 「確かに、たくさん造ったら出来そうだけど、短くない?」 突っ込むところはそこではないが、幸里はそう言っていた。 「・・・友香に乗せておいたら?」 「え?!なんで?」 「意外と性格が変わって面白いかも。」 漫画じゃあるまいし、そんな事は起こるはずはないが、面白そうと考える幸里。 「じゃぁ、つける?」 悠美は冗談なのか本気なのか分からないけれど、カールをつけた髪の束を持って聞く。 「・・・やっぱいいや。とりあえず、直そうか。」 電話から帰ってきた杏。どうやら、もう帰るらしい。 「中田さんは大丈夫?」 「うーん、帰らないと駄目かな。」 やっぱり、一応中学一年生なので、帰らさないとまずいだろう。 「じゃぁ、二十三日ね。あ、巻きロールは袋に詰めておいてね。たくさんそこにあったら、二十三日片付けするときに大変だから。」 目の前には、巻きロールと三人が呼ぶことにした、大量に悠美によって作られたものがあった。 悠美も帰った後、部室に残った幸里と友香の二人。 「それにしても。疲れた・・・。」 帰る気も失せる〜と唸る幸里の隣で、相変わらずのん気にお茶を飲んでいる友香がいた。 とりあえず、残っていてもしょうがないと思っていた時だった。 黒い奴の次は煩い奴。蚊が三匹程飛んでいた。 さっき来た志木が置いていってくれた殺虫剤で撃退して、部屋の隅にもしっかりと撒いて、戸締りをして家に帰る。 しっかりと蚊は退治しておいた。
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