終夜 新たな時が来た

 

 

 

もう、巻き込んでしまったのかもしれない。

それとも、選ばれてしまったのかもしれない。

そんな思いが、雅美達が巻き込まれてから不安と共に過ぎった。

「母さん。予言どおり、現れるかもしれない。」

覆したかったもの。だけど、定められた通りに未来は進む。

「私の力だけじゃ、この先はもう無理なのかもしれない。」

計り知れないほどの力を持つ少女達。

出来れば巻き込みたくなかった彼女達をこの先、守りきる事は不可能。

今から、どうあがいても無理かもしれない。

「せめて、彼女達が悲しむようなことだけは起きないように願うだけ・・・。」

母さんと、早夜は首にかけられたペンダントの装飾珠を服の上から握り締めた。

 

 

 

 

 

「おはよう。」

「おはよう、雅美。今日も相変わらずだね。」

「京古こそ相変わらずでしょ。」

「確かにそーだ。」

今日も頑張るぞと二人は張り切る。

その後ろで元気だねと思う要と、そのテンションには付き合いきれないと、だけどこれ以上本を読むことは出来そうにないのでしまった。

夢は相変わらずタロットに目をやっていて、時折妖しげな予言をしていた。

 

これが彼女達の日常。

しかし、少しずつ崩れていく日常であった。

新たな時が流れ出したから。

もう、戻ることなど出来ない。戻る道さえ失われた。

時は流れ出した。

それが向かう先は希望か破滅かは誰にも予想などできない。

ただわかることは、過酷な運命が待ち構えているということだけ。

少しずつ、雅美達にひっそりと近づく影があることに、彼女達はまだ気付かない。

気付くものは早夜を含めた一部の者達。

 

今日も、一日は始まり、彼女達はいつもと同じ日常を過ごす。

そして、部室へやってきて、異常な世界でもある桜の方を見て、桜妖華と会話を交わす。

 





     あとがき


 これからも、花言葉をキーワードに番人との関係や異界とも関わりながら進んで行くと思います。
 今回、ハーメルンの笛吹きという民話のネタから始まったお話です。
 今後も花言葉だけでなく、昔のお話のネタから続くものもあるかもしれません。