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学が帰った後、まだあの青年は館にいた。 「忙しい喫茶店のマスターがこんなところに用もなくぶらぶらしていていいのかしらね?」 そう言いながら、お茶を出す。言葉はきついが、拒絶するほど冷たい言葉は含まれていない。 「しかし、本当にいったい何のようでまだここにいるわけか、教えてほしいなぁ?」 京は飲んでいた紅茶を飲み終え、カップをテーブルに置く。 「せやかてな・・・。しっかし、あのにいちゃんには驚くな。何せ、あのばぁさんの名前を使うんやからさ。」 「彼女に失礼でしょう?彼女がばぁさんだったら、私達はじぃさんになりますよ?ロン。それで、用事は何ですか?」 わかった話すといい、真剣な顔になって話し出す。仕事をしているときの彼の顔だ。 「今回、あの男、闇野が仕事で出とったやろ?」 「確かにいましたね。それで?」 「今回もあの女が関わってるみたいという情報があってな・・・。」 その言葉にやはりということが読み取れる。 「依頼人はあの女とちゃうけど、あの女が依頼人にあの石がほしいと言って、闇野に依頼したっていう経路や。」 「なるほどね・・・。」 だから、今回は手を引いたというわけだろう。あの女は決して自分達には手を下さないからだ。 「今回、先に手をひきよったんとちゃうか?」 「確かに、先に手を引きましたね・・・。」 「やっぱな。今日あの女と会う約束があったらしいねん。 何かを企む女、大宮鈴霞と繋がっているといわれている仕事人、闇野神鬼の二人の存在。 「気をつけや・・・?企んでいる事は、絶対に人のためやないだろうからな。 「わかってしますよ。いつも忠告をありがとうございます、我親愛なる神前竜都殿。」 そう言うと、何わけのわからん事をいっとるんやと、照れ隠しでそっぽ向きながら言う。 「さ、今日は遅いですし、お手伝いの方にこれ以上迷惑をかけては可愛そうですからお帰りになったらどうですか? こうして、今日も夜はふけていく。 その間にも、何かが動いていく。 運命の輪を狂わし、舞台はそろっていく・・・。 +++++ あとがき +++++ 私の中ではこれで完結してもいい状態の、第一部の終了です。これで一区切り。 なので、続きがあります。これ以上やると設定がややこしくなりそうではありますが。 |