時が来た。そう、村長が言った。
だから、私はこの村を出て旅をする。
ばら撒かれた厄災の紅い欠片を集める戦いの旅へ出るのだ。

一人、だと思ったことはない。いつも一人であったため、これがいつもの日常でしかない。
だから、寂しいなんて思ったことはなかった。

何より、自分にはこの剣があった。
直接語りかけるように、時々聞こえる声が心地よい。


『後悔はしておらぬのか・・・?』
「別に・・・。これをやり遂げろというのなら、私はそれをするまでだ。」
『そうか・・・。』


一人だった私に語りかける声は心地よい。

あの日、祭壇に飾られた月の石がキラリと輝くそれを目にしたときから、こうなることは決まっていたのだろう。
そして、月が鏡に封じ込められ、紅い欠片の数々がばらまかれた日。
私は紅い鎖で封じられた剣を手にした。

お前とあの日、やっと会えた。













あとがき
紅と蒼の月人の絵にいた狐さんです
この人、描きにくい・・・(苦笑
兎さんの方が描きやすいし、キャラ的にも好きだったりする。
こっちの方が主人公として考えていたはずなのに。何故だろう(汗
そもそも、こいつは男だったはずなのに、女みたいになってるし。
設定としては、この人は感情欠落です。理由は村でいろいろとあってということで。