序章 神の使いの涙 昔々、少女は白い羽をつけて舞い降りた者と出会いました。 その者は、少女の知らない事をたくさん知っていて、不思議な魔法を使いました。 少女は、その者の不思議な魔法のとりこになりました。 その者は、少女の笑顔が好きで、多くの魔法を見せました。 そんな毎日がずっと続きました。 それから何十年も経ったある日、少女の元へその者が現れました。 その者にとって数日の時間は、少女にとっては何十年と言う月日でした。 少女は大人となり、衰え、死を迎えたのでした。 その者が来た時に、最後の一言を残して、この世を去ったのでした。 その者、白い羽を持つ、神の使い。 少女の死を目の当たりにし、その者は悲しみの余り本来帰る場所に帰らず残り、今も哀しんでいるという。 白い羽を持つ神の使い。 哀しみから抜け出せず、心を閉ざし、帰る場所も己自身の事も忘れ、眠りつづけている。 |