時の冒険日記―さん

 

 

そろそろ朝だから綺麗なご主人様を起こさないと・・・。そんなことを考えていたら、今日は珍しく綺麗なご主人様は飛び起きた。

どうやら、誰かがきたみたいだけど、なんだか様子がおかしいの。

そんなことを考えていたら、すごいはやさで着替えて部屋から出て行ったの。だから、追いかけてみたら、そこに知らない二人がいた。誰だろうと思っていたら、どうやら綺麗なご主人様のお母さんとお父さんらしい。

でも、なんだか綺麗なご主人様は怒ってるし、ご主人様は曖昧な笑顔を浮かべてるし、気がついたら車っていう乗り物で移動していた。

とりあえず二人が一緒だからいいやとごろごろっと構ってもらおうと近寄ったら、お母さんがいきなり猫って呼んだ。だからびっくりしちゃった。

なんでか諦めてくれたみたいだけど、ちょっと警戒してみよう。綺麗なご主人様の影に隠れて様子を伺ってみる。少しだけ、綺麗なご主人様が怒る理由がわかった。

マイペースに自分の意思に周囲を巻き込む性質があるらしい。ちょっと納得。

そんなことを考えていたら人気があまりないところについた。

ここはどこなんだろう?そんなことを思いながら綺麗なご主人様のあとをついていった。

なんでも、ここに一泊するらしい。本がないといって綺麗なご主人様がショックを受けているが、今の僕には何もできない。ご主人様みたいにあればなんとかできたかもしれないのに。

綺麗なご主人様にじゃれながら、ちょっとどうにかならないものかと考えていたら、ちょんっと鼻に触れる指があった。

むずむずしてくすぐったいので、嫌々っと首をふる。そうすると指は離れていった。

くすぐったくなかったら別に触れられるのは気持ちいいからいいのだけど。とにかく綺麗なご主人様がどうするかと尻尾を振ってかまってもらう事にする。

髭や背中、尻尾と順番に撫でてくれる手。気持ちいいなぁと思いながらみゃーっと鳴けば、大人しいのねと言って、見せてくれる笑顔。

綺麗なご主人様にはやはり笑顔が一番似合うと、みゃーっと鳴いて主張するが、通じてないっぽい。

その時、ご主人様が戻ってきたことに気付いてみゃーっと鳴き声をあげると、綺麗なご主人様も気付いてくれた。

それから、暗号って奴をご主人様がだして綺麗なご主人様はそれを解くという時間になった。

だから、せっかく綺麗なご主人様と遊んでいたのに思考はすでにご主人様とご主人様が渡した紙に向いてしまった。これは面白くない。

ご主人様に抗議をすれば少しはわかってくれたっぽいけど、綺麗なご主人様の視線が戻る事はない。

・・・まぁいいか。左手で撫でてくれるのは気持ちいいから。

 

 

 

 

日が暮れてから、ご主人様と綺麗なご主人様は外へお出かけするみたいだった。

ついたところはきらきらと光る海があった。

綺麗だなと思っていたら、ご主人様が綺麗なご主人様に好きですと告白していた。

とうとう言ったのかと思ったら、綺麗なご主人様に綺麗に降られてた。

二人とも、好きという気持ちよりにいるのに、どうしてだろうと思っていたら、綺麗なご主人様に抱き上げられた。

どうやら、綺麗なご主人様も気付いてないだけで好きの気持ちがあるみたい。

まだ協力するつもりはないと思ったけど、綺麗なご主人様の笑顔の為に頑張ろうと少しだけ思った。