導かれるままに進むか、それともそれに逆らうか たとえ決められた運命だとしても、時には流れが変わることがある 全てにおいて、絶対だとはいえない それが、人が言う奇跡という力 Fortune-Teller2 「おーい、快斗―。起きろよー。」 キッチンから二階に聞こえるような声で叫んでいるのは、この家の主である工藤新一。 そして、ひょんなことから同居なんて事態になって、うれしさと悲しさと複雑な思いで過ごす怪盗キッドこと黒羽快斗。 料理や洗濯や掃除など、全て曜日ごとに当番制で交互にやっている二人だが、前日に怪盗として夜を駆け回った日は、翌朝の食事の用意がたとえ快斗だろうと新一が変わりにやっている。 何度もやると快斗は言ったが、新一は絶対に聞かない。 快斗にとっては、新一の手料理を食べれるのでうれしいけれど、ある意味手違いでの居候状態だ。やってもらうのは悪い気がして落ち着かない。 「新一。今日の当番・・・。」 「今日は俺に変更になったの。ってことだから、さっさと顔洗って着替えて食え。」 冷めたらなんでもまずくなるだろと言って快斗を追い出して、仕上げに取り掛かる新一。 少し調子の外れた鼻歌を歌いながら、用意している。 ご機嫌だなと思うと同時に、何があったんだろうかと首をかしげる快斗。 そんな快斗に気づいた新一が、ほら食べろと、料理を差し出してくれるので、考えるより先にありがとうとお礼を言ってそれを受け取った。 そして今日も、おいしい好きな相手の手料理を楽しむのだった。 今晩のおかずは何をしようかと、主婦のようなことを考えながら、学校の帰りに店の前を歩いていた時。 ふと、嫌なものを眼にしてしまった。 そういえば、もうすぐで例の日がやってくるではないか。 だが、それと同時にふと思い出した。 「あー?!」 突然叫んで快斗は走り出した。 目撃者はいったいなんなんだと首をかしげながら見送り、しかしすぐに自分達の仕事に戻ったり歩き出したりした一般人。 さて、叫んで走り去った快斗はすぐさま家にというか、工藤邸に入り、しっかりあずかっている鍵で開けて、うれしさでにやけている場合ではないとリビングへと向かった。 そこではおかえりと、早かったなぁと言いながら珈琲をのんびりと飲んでいる新一の姿があった。 「新一っ!」 「お、おう。なんだ。どうしたんだ?」 すごい形相で近づいてきて手を攫まれて、いったいどうしたのかと首をかしげて快斗の方を見る新一。 「もうすぐゴールデンウィークでしょ?」 「そういやそうだな。そして、無駄に誰かが事件を起こす日だ。」 暑かったり雨降ったら行くの嫌だなと言いながら、相変わらずのん気な新一。 すっかりゴールデンウィークに何があるのか覚えちゃいない。 快斗も今さっき思い出したところだが、ここまで忘れているのもすごいと思ってしまう。 誕生日はしっかり頭から忘れ去る人だと知っていたけれど。 「とにかく、ゴールデンウィークの日。時間全部俺にちょうだい?」 「はぁ?」 「お願い、新一。」 突然何言い出すんだと思った新一だが、必死に頼み込む快斗に負けて、用事が何もなかったらなと答えてくれた。 しかし。 「あ、お前、明後日仕事だろ。東南の方角には気をつけろよ。」 物騒な夜になりそうだからなとご丁寧に占いの結果を教えてくれる新一に、どう答えていいのかわからなかった。 だってそうだろう。 気をつけろと言われても、何に気をつけろなのかはっきりとわからない。 もし組織の類だったらこんな適当に新一は言わないだろう。 だから、快斗は知らないまま仕事の準備と、ゴールデンウィークにある新一の誕生日の準備に取り掛かるのだった。 そして、キッドの仕事の当日。 今日も何事もなく上手く行き、確認した。 その後、新一に注意されていた東南の方角へとハンググライダーで飛んだ。 風向きからして、こちらが一番安全だったのだ。 だから、気づいたときには遅かった。 ボトッ 白い怪盗は夜の空から地上へ落ちた。 そして、落ちることがわかっていた新一は、だから言ったのにとぶつくさ言いながら回収し、寺井の運転する車に乗り込むのだった。 怪盗が落ちた理由は、飛んでいた先に見えた屋上にあるものが原因だった。 それは、子供の日まで飾られる、大きな鯉のぼりだった。 どうしてそこまで嫌えるのか不思議だと呆れる新一。 見つけた やっと見つけた 新一が落ちた怪盗を回収する際に見ていたものがいた。 新一も気付いて見上げたが、何もないので回収を優先させた。 また、再び少しだけ動いた運命の輪が新たに二人をどこかへと導く。 それが良い事か悪い事かは誰にもわからない。 いろんなことに魘されていたような気がする。 汗だくになって目を覚ました快斗はかなり顔色が悪い。 「あ、起きたか?」 声をかけられて、新一と、情けない声でつぶやく快斗に、だから言っただろと文句を言われた。 「だって、あんなものが・・・。」 「だから、俺は忠告しただろ。」 だからお前は馬鹿だ。何かあってからじゃ遅いんだからなと言って、簡単な食事をお盆に載せたまま渡してくれた。 「で、ここどこ?」 「とあるマンション。」 「・・・とあるマンションとは?」 「親父が編集者から逃げる時に使っていた隠れ場所。」 無駄にいっぱいあるから、たまに便利なんだよと言ってのける。 親子そろって曲者。 少し彼の父の担当者が哀れに思えた。 さて。復活した快斗。やってきたゴールデンウィーク。 間の一日ある平日は無断欠席する気満々で、新一を連れ去る計画を立てた快斗は工藤邸へとやって来た。 用意のために、昨日は自宅へ戻っていたのだ。 「新一―。」 やって来たが、反応はなし。 あれ?と思いながらリビングへと向かうと、事件で呼ばれたという置手紙があった。 それを見てがっくりしながらも、迎えに行こうと現場へと向かう。 ちゃっかり場所を把握する為に発信機をつけていたり。 新一も知っているが何も言わなかった。 だって、快斗は新一は自分の居場所わかるのに俺だけわからないなんてずるいと反論した結果、お許しが出たのだ。 不用意に乱用すれば怒られるが、これぐらいはいいだろう。 ということで、お迎えのために快斗は出かけるのだった。 迎えに行く途中で、歩いてこちらに向かってくる新一を捕まえた。 「やっと新一に会えた〜。」 すりついてみると、呆れた顔をして、家に帰って篭ってたのはそっちだろと言う。 確かにそうだけど、驚かせようと思うけれど、やはり一緒にいたいと思うのだ。 矛盾しているのはわかるけれど。 とりあえず離せと言って、でも繋ぐ手は振り解かないでいてくれる彼に、愛しさが増す。 何とも思ってないと言っているけれど、こういった些細な事で快斗はさらに新一が好きになる。 そうやって帰る途中だった。 新一が突然会話を途切らせ、遠くを睨みつける。 どうしたのだろうとその視線の先を見て、気づいた。 すごくおかしな気配。おかしなというのは、殺気のようで、少し違うようなものだから、はっきりとそこに誰かがいてこちらに向けているとしかわからないから。 「快斗・・・。遠回りだが、この道を戻って家に帰ってろ。」 「え、そんなことできるわけないでしょ!」 勝手にだが、守ると決めたのだ。そう簡単に新一の頼みでも聞くかと引き下がらない。 「なら、大人しくそこで立ってろ。」 その言葉と同時に、新一はタロットを取り出し、相手側へと投げつけた。 「大人しく、それを渡してくれないようだな。」 「あたり前だ。誰がてめーらにくれてやるかよ。」 いつの間にか距離は縮まっている。 「おい、惑わされるな。ただの幻術だ。・・・力を持つ何かをもってやがるんだ。」 だから、帰れと言ったのにと、いらだたしくいう新一。 そこへ、さらに別の者の気配が現れた。そして、快斗の知っている声が聞こえてきた。 「紅子っ?!」 「まったく。何度も言ったじゃない。光の魔人は白き罪人を滅ぼすと。」 「おや。そっちは水晶か。」 「ええ。・・・それにしても、禍々しき気にあてられて、黒くなったものね。」 男が着ている黒のコートを見て言う紅子。 「俺はお前に永遠の命へと続く道筋を与えねーぜ?」 「ならば、奪うまでだ。」 新一の言葉に、快斗の方が過剰に反応を示す。 「しっ・・・!」 「話は後で聞いてやる。黙ってろ。」 タロットを呼び寄せるように手を招けば、飛んでいったカードが戻ってくる。 「さて、お前はおしゃべりすぎる。・・・それに、羽衣も、もう本来の効力はないし、返してもらおうか。」 タロットが男の黒いコート目掛けて飛んで行き、突如相手の背後に現れた車輪のようなものに貼り付けられる。 「愚かなる黄泉の死者よ。有るべき場所へ帰れ。」 審判のカードが相手の身体を貫けば、禍々しいどよどよとした何かが消え去り、そこには倒れる男がいた。 そして、新一は男が着ていたコートを手にとり、触れた場所から黒い色が消えていった。 「え?」 「これが、本来の羽衣だ。・・・紅子、頼む。」 そう言えば、場所はいつの間にか工藤邸のリビングに変わっていた。 「何から、話すべきだろうな。」 こうなるのなら、あの日にちゃんと話しておくべきだったと、新一はつぶやいた。 昔々、ある職人がいました。 手先が器用な職人は、様々光石を手の込んだ模様を施した装飾にしたり、硝子や鏡や石で飾ったオルゴールを作ったり、硝子細工を作るのが得意でした。 そんなある日。店に訪れた客に一目ぼれをしました。 しかし、彼女はすでに婚約者がいる身。諦めようと思いました。 そして数日後。事件が起こりました。 彼女は式をあげて幸せに暮らしているはずでした。 職人のもとへたびたび訪れては自分が作るものを買って、幸せな笑顔を見せていたのに。 婚約者は彼女を愛していました。しかし、それは上辺だけで、本来は彼女の家が持つ財産と権力が欲しかったのです。 誰にも真実は知られることなく、命を落とした彼女。 職人は悲しみました。どうして君がと。 そして、納得がいかなかった彼は、とうとうあの男が彼女を死に追いやったのだと知りました。 その職人は、もともと呪術を使う者でした。 異端として迫害されてきた彼は、その力を使わないと決めてきました。 しかし、一度溢れた思いはそう簡単に止まりませんでした。 とうとう、その職人はずっと持ち続け、しまい込んでいたそれに手をつけました。 親から譲り受けた道具。 呪術といっても、人を幸福へと導くまじないの意味もあったのに、今の彼は復讐という破滅へと導くもととして手をつけました。 そして、その男もしばらくして亡くなりました。 だけど、職人は納得できません。 こんなことなら、彼女をあの男に・・・。 考えた職人は、とうとう人として、理に反する禁忌を犯しました。 創りあげてしまったのです。永遠の命という、誰もが目指しなしえなかったものを。 そして、彼女を『生き返らせて』しまったのです。 しかし、彼女は何一つ覚えていません。真っ白で無垢な状態で再びこの世に『生まれた』のでした。 だが、職人はそれでもよかった。また、彼女の笑顔が見られるのなら。 ・・・そう思っていたのに。何も知らないが故に、彼女はあるものを飲み干してしまったのでした。 永遠の命とは違う、破滅の死を呼ぶ毒を。 再び彼女は眠りにつきました。 職人は自分のせいで彼女が『死んでしまった』と嘆き悲しみました。 永遠の命を創った際に、同時にできあがった、死を呼ぶ毒。 管理が出来なかった故に、再び己の手で奪ってしまったのです。 「・・・それが、今人が言うパンドラだ。」 「え?宝石じゃないの?」 「今は宝石だ。長い間眠っていたそれが、石の中央に染み込んだ。次第に、染み込んだそれは塊であったのに溶け、中に液体が入った状態になっている。」 どれが真実かなんて、今は正確なこと誰も知らないが、これが真実。 「じゃ、じゃあ、そのタロットとどういう関係なんだよ。」 「これか?その職人が創ったものだ。細かく施された細工。端正込めて作ったらしいが、・・・こんなものまで作るのに関しては迷惑だな。」 新一は男から取り返したという羽衣を持ってため息をつく。 しかし、快斗はまったく意味がわからない。 「亡くなった後、それの始末に困った男は、どこかに隠したんだ。」 「始末に困るって。作っといてよく言うよ。」 「ま、そりゃそうだけどな。どうあっても、それがこの世から消えることはなかったんだ。」 火で蒸発させようにも、破戒しようにも。それはこの世から消える事は無かった。 だから、隠した。誰にも見つからない場所へ。 そして、職人は考えた。自分と同じように作る者がでるかもしれないということに。 「隠し場所へ導くとされるタロット。これを職人は友人に預けた。」 その家からはじまり、それを継ぐ者はパンドラに一番近い場所にいるとされた。 だが、タロットの所有者を見つけても、力をもつそれに対抗は出来ない。 だから、他にも鍵でもあるタロットの場所へ導くものとして、水晶は羽衣を含め、数点の物を作った。 自分と同じ、愚かな考えを持つ者どうしを、消そうという思いからだ。 それが、生み出した彼が、後に残したさらなる災い。 「巻き込まれる方は迷惑だ。タロットは、パンドラを手に入れようと考える人間を選びはしあにのだから。」 「そんなの勝手じゃんか。」 「ああ、勝手さ。人間は結局そういうものさ。」 そして、欲にからんだ人間は彼が思った通り、互いが破滅を呼び合って消えていく。 「少しだけ、希望を残したのかもしれないけどな。」 「何が希望だよ。」 「自分と同じように、本当に大切な人を失い、願う人がいたら。」 覚悟があるのなら、それを使えと。 「そんなの、俺は反対だがな。所詮、人は何かのきっかけで変わってしまうんだ。」 それを聞いて、快斗は黙る。 危険と隣あわせの自分達。もし、新一がこの世からいなくなったら。 その男と同じ行動をおこしかねない。 「それとな、タロットを残したり、こんなものを残したもう一つの理由があるんだ。」 「理由?」 「誰かが、それを破戒できる誰かが現れることを願っているんだ。破戒しない限り、終わらないから。自分では出来なかったから、出来る誰かにたくした。・・・本当は、彼自身がやったことの後始末をつけたかったんだろうけどね。」 出来なかったから、残した。悪い者達の手に渡らないように隠して。 永遠の命を願わぬ者を選ぶタロットに導かれて破戒することが出来る者が現れることを。 「ってことで、お前に黙っていたことは謝るが、話は終わりだ。ちなみに、紅子は水晶、主治医は時計を持ってる。そして、お前は鏡を持っている。」 「え?鏡?」 快斗には覚えがなかった。 「あるだろ。お前の家に。かつては盗一さんが持っていたはずだからな。」 いつも、つけているだろと、右目をさす新一。 そこで思い出した。 「飾りにも本体にも、鏡は確かに使われている。そして、それはタロットのもとへ導く。」 二人の出会いは確かに偶然であった。が、この二つが導いたとも言える。 「その後にちゃんとご挨拶したが。それにしても、こうも揃うとね。」 すでに、いくつか回収済みらしい。 「あの、つかのことお聞きしますが、いくつあるんでしょうか?」 「さぁ。知らね。でも、まだあるだろうな。」 「そうなの。」 なんだか、いろいろと驚かされる日だった。 新一に運命の恋人と言われたあの日と同じくらい驚いたかもしれない。 まさか、こんな近くにパンドラの近道があったとは。 「で、でも、あの人。」 「あれは、欲にかられてよくないものを引き寄せた結果、取り付かれたってところだ。」 「でも、それ。」 「これは欲にまみれた負の気で黒く染められたが、浄化した。それで本来の姿を取り戻した。」 「紅子・・・知ってた。」 「あたり前だ。お前のことも聞いていたしな。そもそも、彼女は・・・魔女はタロットの所有者にたいていコンタクトをとってくるんだ。」 友人と魔女。この二つの関係から、余計にタロットが悪い者達の元へ流されなかった。 魔女は簡単に言えば監視役。 「チェックしに来ただけ。」 「ずるーい。どうして紅子が先なのー?!」 俺が最初に知りたかったとダダをこね出す快斗に呆れ果てる二人。紅子はこんな人のわがまま聞いてられないわと、帰っていった。 そしてしばらくして、ふと快斗は思い出した。 こんなことをしている場合ではなかったと。 「あ、新一っ!」 「今度はどうした。」 「出かけよ。」 「はぁ?」 わけのわからぬままに、新一は快斗に連れ出された。 今日はまず話は終わりと言って、どこかへ向かう快斗に、そう言えば、連休をあけておけと言われていたことを今更思い出した新一だった。 とあるキッドの隠れ家の一つ。 新一を連れ出して数日。とうとう明日が彼の誕生日。 いろいろあってばたばたしたが、のんびりと二人で休日を過ごし、明日も一日一緒にいられそうで満足な快斗。 「もう、こんなところで寝ちゃ駄目でしょ。」 あったかくても駄目と、新一を起こす。 風邪を引いたら大変だと起こすが、起きないために抱き上げて部屋に戻る。 そして、夕食を食べて、相変わらずのんびり過ごして、時計が12時を指した。 「ハッピーバースディ。新一。」 マジックでパンとクラッカーのように紙ふぶきならぬ花吹雪を見せる快斗に、きょとんとしている新一は、しだいに理解した。 「そういや、誕生日だったな。」 すっかり忘れてたと言う人。 「最初に言いたかったんだ。それに、一日一緒にいたかったし。」 「なんだよ。それだったら家でも・・・。」 「家じゃ駄目なの。」 家では何に邪魔されるかわかったもんじゃない。 だから、あの家から出たのだ。 「あー、それにしても、俺より年上になったー。」 「お前だって、あと一ヶ月もしたら誕生日だろ。」 「そうだけどー。・・・・・・え、覚えてくれてたの?」 「一応な。」 「うれしいー。」 新一が覚えてくれていたなんて、すごくうれしい。 自分の誕生日を忘れるぐらいだから、自分の誕生日も覚えていないと思っていた。 「美味しい料理とケーキ。・・・珈琲で祝うから、楽しみにしててね。」 「おお。」 「じゃ、夜更かしは怒られるから、寝よ。」 何気に快斗は新一と同じベッドで眠りにつく。 新一に何も言われないから、一緒。 まだ、彼の気持ちがどうなのかは知らないけれど、絶対に好きだと思わせると決めて、眠る。 休み明け。 祝って、のんびり過ごして、快斗と新一は帰宅した。 しかし、まだ悪夢は残っていた。 新一は再び学校行く時には気をつけろよと言ったのに、うかれていた快斗はちゃんと聞いていなかった。 そのため、通学途中で、まだあれを飾っている家があり、叫んで工藤邸にUターンした。 突然帰ってきた快斗に、何も言わずに慰めて、その日も一日さぼってしまった二人だった。
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