新(黒)「おーい。誰が来たんだ〜?」
麦茶を出して、何故か戻ってこない快斗を心配して玄関へと向かう。
そして、すぐに・・・
新(黒)「おい。駄目だっていってるだろ!」
なにやら、もめている様子?
そして、ぎゃちゃりと扉が開く。
新(舞)「舞い上がれ。風よ運べ!」
何故か、呪文でその人物を飛ばしてしまった新一。
新(舞)「あ・・・。しまった・・・。」
キ(舞)「新一・・・。」
快(舞)「確かに、今のは優作さんだけど、こっちの優作さんだったら、迷惑でしょう?」
快(黒)「そういう、問題ではないのだが・・。」
訪問者は優作氏であったが、声に反応して、無意識にどこかへと飛ばしてしまった新一。
まぁ、今までが今までだったので、諦めてもらおう。
きっと、何処の世界でも彼は彼だろうから。
時(舞)「とりあえず、場所が悪かったら困るからな・・・。拾うか?」
あの人はものではありません。
比(黒)「大丈夫だ。私がいってこよう。」
時(舞)「大丈夫。彼女が連れてきてくれるから。・・・頼んだぞ?」
部屋に風が吹き、窓から風は抜けていった。
時(舞)「これで、問題なしだな。」
新(舞)「悪い・・・。」
時(舞)「まだ、しょうがないだろ。あの人のせいで、半分以上も新一の人生が変わったからねぇ・・・。」
新(舞)「・・・確かにそうかもな・・・。否定は出来ない。」
キ(舞)「どういうことですか?」
快(黒)「何?そっちでは優作さん悪い人なわけ?」
快(舞)「違うよ〜。悪い奴は白馬だけね。優作さんは俺の両親ともども、死んだ振りして、突然復活して現れたんだよ。」
新(黒)「化け物だったのか?」
新(舞)「敵を騙すためだったらしいけど・・・。」
キ(舞)「なるほど。そういうわけですね。」
新(舞)「・・・。」
快(黒)「どういうこと?」
時(舞)「つまりは、死んだフリして消えた日から、新一はキッドの愛人になったわけだ。」
新(舞)「だ〜、いらんこと言わんでいい!第一、愛人じゃねー!」
新(黒)「親父が原因か・・・。」
比(黒)「いろいろと苦労をしているようだな。」
新(舞)「う〜。」
時(舞)「だから、あの顔みたら反射的にやっちゃうんだよな。」
さて。今頃優作氏は何処にいる?
そして、気がつけば4時だった。時間ははやいものです。
時(舞)「そろそろ、ゲームを始める時間だなぁ。」
快(黒)「衣装、どうするつもりなんだ?」
そういえば、すっかり忘れているが、五人のうち三人は同じ衣装である。
新(舞)「もう一つの戦闘服で行けばいいだろ。どうせ、持ってるんだろ?」
キ(舞)「まぁ、ありますね。」
快(舞)「でもさぁ、あまり嫌なんだよね。動きにくいから。」
といいつつも、その格好でかなり動きがいいのだから、むかつく発言ではある。
さて、マジックで一瞬で着替えました。
快(黒)「なぁ。そういえばあっちは和装で、和装があるんなら、どうしてスーツで仕事してるんだよ?」
キ(舞)「いいじゃないですか。異国の人間だと思われて、好都合なんですよ。」
快(舞)「これはこれで、大事な服だし〜。」
彼等がきているのは、立派な和服。皆と同じです。快斗はあまりかわらない気がするが、色が違います。
時(舞)「まずは、新一に逃げてもらわないとね30分あれば問題ないか?」
新(舞)「むす〜。」
比(黒)「本当に、いいのか?楽しそうだが。」
時(舞)「いいんだよな、新一。これで勝てたら、今晩は身の安全が確保されるようなものだしなぁ。」
さてさて、開始されたゲーム。家を飛び出て行った新一さん。頬にキスする事が出来た人が現れるのか?!
しっかりと力を出す事が可能なので、きっと一筋縄ではいきません。
新(黒)「…大変だなぁ、俺」
快(黒)「新一はお留守番しててね!!何があっても外にでちゃ駄目だよ!!」
間違われる可能性大。
もっとも、もう間違える人はいないだろうが。
比(黒)「複雑な心境だな快斗よ」
快(黒)「…わかってるなら止めてよこの人たちのこと…」
比(黒)「そうは言ってもキッドが予告状を出してしまったからな。怪盗キッドが予告を変更してもいいのか?」
快(黒)「…良くないです…」
時(舞)「ははは、諦めろ」
快(黒)「(発案者のくせに!!)」
快(舞)「まあ、俺たちはまっすぐ新一を探しに行くから」
キ(舞)「あなたは警部の目でも引いていて下さい」
両方からぽん、と肩を叩かれる快斗。
快(黒)「…俺ってとことん虐められるのな…」
比(黒)「…仕方ないな。ならば後に新一のレア写真(幼少時代)をやるから頑張れ」
快(黒)「おっけー!(ころり)」
快(舞)「おー、俺だなぁやっぱり」
キ(舞)「…少し羨ましいですね(新一の幼少時代)」
時(舞)「(俺知ってるし)」
比(黒)「ああ、いい忘れていたが…組織の残党に気をつけろよ。幹部格のものは全て捕まったが、雑魚が残っていてな。雑魚だから気にせんでよいと思うが」
べ(舞)「…」
早くいえ、それは。
快(舞)「!!?じゃあ、新一危ないじゃないか!!」
キ(舞)「ただでさえ夜の一人歩きは危険だというのに、そんな伏兵まで!」
時(舞)「あ、まだ時間−−−ああ、行っちまった」
疾風の如く走り出した快斗とキッド。
時(舞)「俺たちも行きますか」
比(黒)「そうだな」
快(黒)「じゃ、行ってくるね新一!」
新(黒)「おう、気をつけてな〜」
哀(黒)「…彼らに効く薬と効かない薬の区別が付くようになったわね」
哀(舞)「興味深い研究データもまとめさせてもらったわ」
紅(舞)「こちらとあちらでは、微妙にデータが異なるけれど、やはり一致する点は多いわね」
哀(舞)「面白いのは彼らよ。双子だけあってよく似ているわ…ふふふ。この薬のデータももらって行っていいかしら?」
哀(黒)「ええ、いいわよ…代わりにそれを…」
紅(舞)「いい取引が出来たわね」
妖しげな実験続行中。
哀(舞)「そういえば、そろそろね」
哀(黒)「ああ、馬鹿なゲームね」
紅(舞)「何が起こるかわからないわね…行ってみましょうか?」
哀(黒)「…見届けに行きましょうか?」
哀(舞)「実験も必要よね」
皆が出払った工藤邸。いつのまにか二人の哀と紅子もどこかへ出かけている様子。
新(黒)「珍しく、静かだなぁ・・・。」
真(舞)「人が出払っているからな。」
新(黒)「また、残ってるのも変わってるしねぇ?」
そう思わないかと同意を求めるが、いろいろと困っている様子の真を見て、自分もどこかに行った彼等の見学をしようかと考える。
新(黒)「ちょっと、家の前だけ見てくるから、お留守番お願いします。」
真(舞)「承知した。」
近くには皆は見えなくなっているのかと、家の外へと出たときだった。
人の気配を感じて、構えようとしたのだが・・・・。
新(黒)「しまっ・・・!」
クスリを嗅がされ、意識が遠のく。異変に気付いた真が出てくるものの、車で連れさらわれたあとだった。
真(舞)「すぐに、連絡をせねば!」
しかし、家を空けるわけにはいかない。だが、今追わなければ見失ってしまう。
真(舞)「紙を拝借して・・・。」
鍵を開けたままでも、ここは彼等がばっちりセキュリティを組んでいるから問題はないだろう。
さて、走っていく。
新(舞)「・・・、何か、あったのか・・・?」
隣にいた妖精が顔をしかめる。そして、聞こえるのは、助けてと弱弱しい新一の声。
新(舞)「フェルリス。どうせ、追いかけっこが続行なら、そこまであいつら五人を誘導する。行くぞ。」
風に乗って、追いかける。間違うことなく、涙の欠片と共有しあう妖精の案内の元。
新(舞)「クローラス。悪いけど、ベルモットを呼んでおいてくれ。」
ク(舞)『わかったよ。じゃ、後でね。』
さて。どうなることやら?
その頃。
快(黒)「そう言えば、新ちゃんは一筋縄では捕まらないんだったよねぇ・・・。」
時(舞)「悪いが、少し付き合え。」
快(黒)「え、うわぁ?!」
突如現れた時矢に驚く。何気に背後に比翼もいる。
快(黒)「え、どうしたの?追いかけるんじゃないの?仕事もしつつ。」
時(舞)「ああ、そうだが、予定が少し変わる。」
比(黒)「少しばかり、厄介な事になってしまったのだ。」
快(黒)「厄介な事?何かトラブルでもあったわけ?」
時(舞)「今回、他の四人とあわせるため、妖精の力は借りないつもりだったが、新一自身に何かあった場合だけ、言え。そう言っておいた。」
快(黒)「もしかして・・・。」
時(舞)「厄介な事に、残党がそっちの新一を連れ去ったようだ。新一がいちはやく反応して動いた。妖精が新一の頼みでベルモットに来るようにいったらしいが、その後に伝えに来た。」
比(黒)「さらに厄介な事に、こちら側の白馬と服部も動いている。いろいろと面倒なのだが・・・。」
快(黒)「あの二人は予告状があるから、なんとなくわかるけど・・・。でも、新ちゃんはどうしてベルモットに?」
時(舞)「要は、始末するのに銃器がないから、それを持って来いと言っているようなものだ。別に、深い意味はない。」
比(黒)「そっちの新一は、本当にいろいろやるようだな。心配にならないか?」
時(舞)「なるね。でも、今は守りが堅いからね。なかなかだろうよ。」
比(黒)「ふむ。確かにそうだ。」
快(黒)「もう一人の俺とかにはいいのか?」
時(舞)「確実に新一を追っているだろうから、問題はないだろう。」
比(黒)「とにかく、心配だ。はやく行くぞ。」
優(黒)「ふう、酷い目にあったね」
哀(黒)「あら、おじ様」
フラフラと戻ってきた優作と、哀たちがばったり会った。
優(黒)「おや哀君、それともう一人の哀君と…君とは初対面かな?」
紅(舞)「…さすがね。動じないなんて」
優(黒)「新一の父親だからね(意味不明)」
哀(舞)「ところで、様子が変よ?」
見学中でした、そういえば。
快(黒)「新一は何処に連れ去られているの?」
時(舞)「場所はまだわからないが…新一が今追跡中だ」
比(黒)「新一が新一を追跡中だ」
快(黒)「ややっこしいね」
比(黒)「それにしても命知らずな犯人だな…」
時(舞)「そうだな。ちゃんと報復しないと」
快(黒)「それに異存はないよ…ふふふ…しかと恐怖を刻ませていただきましょう…」
キッドモードで黒い快斗。
比(黒)「いや、そうではなくてだな」
快(黒)「黒鳥殿?名探偵が心配では無いのですか?」
時(舞)「黒鳥?」
比(黒)「私が言いたいのは犯人の安全だ。W新一だぞ?それなりの実力者が二人…手加減できればいいのだが」
確かに怖いかもしれない。
比(黒)「…まあ、新一に何かしたら破滅をもたらしてくれるがな…(くすくす)」
時(舞)「それ同感だぜ…」
快(黒)「今回ばかりは協力しましょう…」
黒い三人がいた。
新(舞)「…ここか?」
寂れた小屋みたいな場所。
新(舞)「(残党は四人…まだいるか?さて、ベルモットともまだ合流してねぇけど…どうしたもんか…)」
どかっ!
ばきばきべきい!
新(舞)「…」
ばたんっ!
新(黒)「あ」
新(舞)「…よ」
木の上にいた新一(舞)
窓を開けた(破壊した)新一(黒)とご対面
新(舞)「…殺っやのか?」
新(黒)「気絶した振りしてたんだ。場所を突き止めてやろうと思って…残党の分かれた一派だな。残党はこいつらだけじゃねぇし。あ、奴らは一応倒しといたんだけど…」
まだ他にもいるだろうから、どうやって逃げようかと…。窓を開けたら新一(舞)がいた。
新(黒)「…きてくれたのか、サンキュ」
新(舞)「…まな」
ちょっと照れる二人。
だがそれどころではない。
音を聞きつけて他の奴らが駆けつけてきた。
新(黒)「やっぱりきたか」
新(舞)「こい!とりあえず、ここから離れるぞ!」
終われるだろうけど、あいつらも来るだろうし!
W新一は、とりあえず走って逃げることにした。
さあ、組織の残党と追いかけっこが始まったぞ!
新(舞)「さて。俺はゲームででも捕まるつもりはないからねぇ。じゃないと、今晩の平和はない。」
新(黒)「侵入者対策は大丈夫だぞ?」
新(舞)「そうじゃないんだよ。内の敵だからねぇ。なかなか敵も強いからね。」
新(黒)「?」
新(舞)「とりあえず、多いから、少し退治するかなぁ♪」
少々楽しそうな新一(舞)。いったい何をするつもりだろうか。と思えば、いつのま
にか女装しているし・・・。
マジシャン希望なのだろうか・・・?そう思う新一(黒)。
新(黒)「・・・いろいろ出てくるんだな。」
新(舞)「いろいろないと、日々生きられないからなぁ。もう、毎日サバイバルで生き残り合戦だからな。」
新(黒)「大変なんだな。」
新(舞)「おうよ。でも、お前も大変だろ?・・・さて。仕返しと行きますか(にやり)」
新(黒)「(俺も、こんな感じなのか・・・?)」
さて、取り出しますは数本のナイフ。いったい何処にしまっていたんだ?!それは企業秘密vv
新(舞)「風よ。我が祈りに答え、刃で敵を貫け。火よ、水よ。我が声に答え、敵を欺け。」
すぱっと投げるは風のごとし。
新(黒)「すげぇ〜!(面白そう。←やってみたいらしい)」
新(舞)「ちっ。一本みすったか。」
追いかけてきた六人のうち、五本は敵の動きを止めたが、一つははずれたようだ。
新(舞)「まずは、ベルモットと合流だな。」
新(黒)「呼んだのか・・・?(←少し嫌らしい)」
新(舞)「五人に見つかると、俺は捕まるからなぁ。はずれているあいつに銃器関係を頼んだんだ。」
新(黒)「なるほど。」
確かに、丸腰では少々物騒な方々が来る様なので、後々辛い。
すっかりこのことで忘れていたが、新一(舞)はゲーム中だ。それも、キッドの予告状にあわせて、行われる事になったゲームだ。
新(舞)「そろそろ、時矢と通じて、比翼さんとそっちの快斗も来るはずだ。それまでは、逃げるぞ。」
新(黒)「わかった。」
っと、走り抜ける二人。
そこで、見つけたのは、進行方向に立つ人の姿。
新(舞)「ベルモット!」
ベ(舞)「まったく、いきなりな人ね、貴方。」
はいと、渡してくれたのは、愛用している改造銃である。いろいろ細工もしてあるので、便利な代物。
ベ(黒)「今は銃刀法違反は関係ないわ。危なくなったら使いなさい。」
これ以上、そっちの人達に言われるのはごめんなのよと、新一ほどではないにしろ、改造されて、こちらにはないその銃を渡した。
新(黒)「・・・よくできてるなぁ・・・。」
見たことがないもので、かなりいろいろと便利そうだ。
これだったら、快斗も危険な時に使えるかもと、考える。
さぁ、まだまだこれから。
その頃の時矢達はというと、あの先ほどまで新一達がいた場所に来ていた。
そう、ご対面して、破壊された場所に。
快(黒)「・・・暴れたみたいですね。(まだキッドモード?)」
比(黒)「まだ、追いかけっこは続いているようだな。」
時(舞)「方角はあっちだな。あ、気をつけろよ。新一(舞)が何らかの仕掛けをした可能性もあるから。」
快(黒)「たとえば?」
時(舞)「キーワードに引っかかれば、即座に術が発動したりとかだな。いろいろと、危険な術が多いから、気をつけろよ。」
快(黒)「・・・(汗)」
新(舞)「…何人いるんだ?」
キリがないと銃をぶっ放す新一さん。
新(黒)「ベルモットの奴、いつの間にかいないぞ?」
新(舞)「帰ったか?」
新(黒)「あー…後で真さんに謝っておかないと」
新(舞)「あの人結構気にするからなぁ…おっと、こっちだ」
どんどん人気のない方向へと向かって行く二人。
さてその他の方々は?
快(黒)「おっと!」
比(黒)「気をつけろ。足元になにやら清浄だが邪悪な波動が」
時(舞)「新一の残した罠だろう。無邪気に邪悪に報復を狙ってるな」
快(黒)「…さすが名探偵ですね。あいもかわらず…(まだキッドモード)」
比(黒)「制限時間はいつまでだったか…む?」
時(舞)「…!」
顔を顰める比翼さん。そして何かに気付いた時矢さん。
同時に走り出す。
快(黒)「…まさか、名探偵になにか?」
新(黒)「…っ大丈夫か!」
新(舞)「…油断した…っつぅ…っ」
肩を撃たれた新一。木の下に追い詰められる。
残党1「さあ、大人しくしてもらおうか…」
新(黒)「!」
新一(舞)を庇うように前に出る。
新(舞)「…っおい、逃げろ!」
新(黒)「こっちの台詞だ…お前だって、逃げねぇだろ!」
残党1「…まあどっちでもいいけどな…お前らには死んでもら…う!!」
新(黒・舞)「「?」」
W新一のフェロモンに撃たれる残党男。
残党1「(何だこいつらは何でこんなに色っぽいんだ…!!こ、殺すのはもったいないか…?そうだよな、別に楽しんでからでも誰も…(以下、聞かれたら殺されそうな内容)」
新(黒)「…」
残党1「お、大人しくしてろよ…」
新(黒)「−−−誰が!」
どげんっ
新一(黒)の黄金の右足が炸裂した。
残党1「うごふぅっ!」
新(黒)「よし!今のうちに…」
新(舞)「…おい!!危ない!」
新(黒)「!」
遠くからこちらを狙っている残党2
残党2「死ね!!」
ぱんぱんぱんっ!
真っ赤な血が飛んだ。
新(舞)「…っ…、あ、れ?」
新(黒)「…っ、あ…!!」
時(舞)「どうしてこうお姫さまは無茶ばかりするんだ?」
比(黒)「……同感だ…!」
新(舞)「時矢!」
新(黒)「比翼!」
時矢は二人を庇うように前に出て、比翼は三人を庇うように
たち、胸と肩に銃弾を受けていた。
新(舞)「比翼さん…あんた!」
比(黒)「さて、新一の命を狙ったのだから…それ相応の報復は覚悟の上であろう…?」
残党2「ひ、ひい!!」
どごんっ
比翼が何かするより早く白いなにかが相手を一閃した。
快(黒)「私の獲物ぐらい残してくださってもよろしいでしょうに」
新(黒)「かい…じゃなくて、キッドか」
快(黒)「名探偵。お怪我は…ありませんね。無茶をなさいます…黒鳥殿も」
新(舞)「(こいつキッドになるとキャラが大きく変わる…)」
時(舞)「残党はこれで全部か?」
比(黒)「恐らくな」
新(黒)「…止血ぐらいしろよ」
比(黒)「案ずるな弾はもうおちた。数日で塞がる」
スプラッタな比翼さん。
ここで新一たちに追いついて…ゲーム勝者は?
新(舞)「だって、ゲームはまだまだこれからだぜ?」
何せ、ゲームセットは新一の頬にキスをする事だ。
新(舞)「今日は捕まるつもりないから。・・・捕まったら、俺は死ぬ。」
時(舞)「確かに、事実だなぁ。それに、キッドの件はまだ日が暮れたいっても、現れた証拠がないからねぇ。」
ということで、まだ三人共に頬にキスをしていないばっかりに、続行となることに。
そこへ、真が現れた。いつの間にか姿を消していたベルモットも一緒だ。
どうやら、真を連れてきてくれたようだ。
新(舞)「悪いけど、そっちの俺を家まで送ってくれ。ベルモットはかなり、目立つからなぁ。」
真(舞)「承知した。」
そして、すでに姿を消している新一。
比(黒)「そういえば、新一は怪我をしているのではなかったのか?」
快(黒)「・・・そういえば、そうでしたね。(まだキッドモード)」
時(舞)「まったく、いう事を聞かない子だからねぇ。」
大人しく帰っていった彼等の背が見えなくなった頃、再び彼等は追いかけ始める。
その頃、工藤邸にてテレビを繋げている人々
臨時ニュースで倒れている組織の残党の事を話していた。
哀(黒)「間違いなく、彼等ね。」
哀(舞)「持って帰ってきてくれれば、良かったのに。」
もったいないわと三人が話をする。その中に、何気に優作が混じっているが、違和感がないのだろうか・・・?
紅(舞)「そろそろ、新一君に真さんが戻ってくるわ。そして、先ほど報道されていたキッドが、動き出すわ。」
そう。予告したら必ず現れる。
優(黒)「いろいろあるみたいだね。」
増えていた経緯を聞いて、面白い事もあるものだと思っている人。
いろんないみで、只者じゃないね、貴方。
新(舞)「あいたたた…貰っといて良かったぜ」
比翼から貰った粒を飲み込む新一。
みるみると傷が塞がる。
新(舞)「…もう一粒後でもらえるかなこれ…」
快(舞)「新一発見!!」
新(舞)「うわあ!!」
快(舞)「ラッキー♪では早速…て、新一どうしたの!?服に血が!?穴が!?」
新(舞)「(やべぇ!!)こ、これはその…っあ!あれは!!」
快(舞)「へ?(振り返る)」
新(舞)「どごっ!(上段回し蹴り)…ふう、ここも危険だな」
気絶した快斗を置いて逃げる新一。
そこへ、新一を追ってきた三人も到着。
時(舞)「…ああ、阿呆だな…」
比(黒)「やはり快斗と言うか、なんというか…」
快(黒)「…(言う言葉が見つからない)」
ちなみに比翼さん、まだ血だらけ。
快(舞)「(むくっ)いてて…あ、時矢に俺…て、比翼さん!何それなんでそんなにスプラッタ!!」
比(黒)「気にせずともそのうち塞がるぞ」
快(黒)「気になりますよ。せめて手当をするべきです」
快(舞)「何でお前そんなしゃべりなんだ?」
快(黒)「仕事着ですので」
快(舞)「ふぅん」
時(舞)「キッドは?」
快(舞)「こっちの中森警部で遊んでる」
一同「「…」」
快(黒)「(好き勝手ですね…(怒)」
とうとう切れるか快斗?
比(黒)「とにかく新一を追おう」
時(舞)「お前本当に帰ったほうがよくないか?」
比(黒)「そのうち血も止まろう」
快(舞)「…人間?」
快(黒)「一応ですね」
さて、新一を追いましょう。
キ(舞)「なかなか、今晩は楽しめましたよ、中森警部。」
中(黒)「何が楽しめただ!今日こそお前は監獄へ送ってやろう!」
そんなやり取りを遠くから中継されているテレビで見ている工藤邸にいる一同。
新(黒)「・・・(やっぱり、同じだ)」
哀(舞)「まったく、迷惑な人ね。」
哀(黒)「警部もかわいそうに。そっちでもそうなのかしら?」
哀(舞)「知っているわよ。正体をね。だから、こんな風に遊ばれる事はないわね。」
その割にはのんびりと過ごす彼等。
その頃。
快(黒)「・・・さすが同じということもありますか・・・。なんだか、嫌ですね。実際、偽物にはかわりありませんから。」
快(舞)「・・・。」
時(舞)「いいんじゃね?正体隠している身としては同じであって違うあいつが動く事によって、ここに俺たちのような証人がいる事だし。」
比(黒)「ばれるようなへまをするつもりはないだろうが、保険にはもってこいだろう?」
快(黒)「そうですが・・・。」
そんな会話を遠くから無線を盗聴しながら聞いている彼等。
快(舞)「そう。お前、二重人格だ。」
納得と、一人で勝手に事故解決。
快(黒)「・・・いきなり、突拍子もないことをいいますね。違いますよ。これはこれ、どちらも私です。」
快(舞)「なんか、気味悪りぃ。」
快(黒)「(むかっ)口に出さず、黙っていて下さい。」
まったくもって、意味がわからない会話が繰り広げられていた。
さらにその頃の新一。街中を歩くに当たって、新一だと認識されるのが困るので現在も女装中・・・。
キ(舞)「あ、新一。こんなところにいたのですね。」
人の中なら大丈夫かと、珍しく入ってみたものの。
新(舞)「やばっ。」
どうやら、中森警部と戯れながらのんびりと逃走している怪盗KIDと遭遇してしまった。
こいつは、間違いなくあのキッドだ。
キ(舞)「そろそろ、ゲーム終了した方がよいですね。」
迫ってくるキッド。やばいと、本能で察知するがもう遅い。
がしっとつかまれて、逃げ場をしっかりとふさがれている。そこへ。
パコーン
キ(舞)「っ?!」
新(舞)「何?!」
飛んできたものはどこかへ飛んでいってここには見当たらないが・・・。
現れたのは四人の男。今回のゲームの参加者だった。
快(黒)「よくもまぁ、私の名前でいろいろして下さったみたいですね。」
うふふとかなり不気味な笑み。まったくもって、今自分の自由を奪っている男とそっくりだ。
快(黒)「いい加減、家に帰りましょうか・・・。ショーの時間はもう幕引きですよ。」
キッドをのけて、ちゅっと新一の頬にキスをした。最後のいいとこどりか快斗(黒)か?!
快(黒)「これでゲームは終了ですよ。では、私は美しき蒼い女神を連れて退散させていただきますよ。」
ドロンと消えちゃう快斗君。いろんな意味で快斗とキッドはびっくり。
比(黒)「どこか、線が切れたのだろうか。珍しく強気だったな。」
時(舞)「しかも、頬にキスをするとは。やはり同じであって同じではないから、溜め込んだ欲望と理性の間でいろいろあったのかもしれないな。」
自分と同じ顔二人が、すでに新一とあーなっているのでは、いろいろあるだろう。
新(舞)「ただいま〜」
無事に工藤邸に帰ってきた人々。
新(黒)「おかえり〜どうだった?」
新(舞)「とりあえず今夜の安全は守られた」
新(黒)「?」
快(舞)「そっちの俺の勝ち」
哀(黒)「あら」
紅(舞)「意外ね」
快(黒)「名探偵。お逢いしたかったですよ…今宵は無粋な連中の所為で羽根を休める時間がありませんでしたが…今度こそあなたの蒼を見納めることが出来至福に思います」
まだキッドモードな快斗。しかっと新一の手を握っている。
新(黒)「何でキッドの口調なんだ?」
快(黒)「戦闘服ですので」
快(舞)「二重人格だって」
キ(舞)「私達のように別人というわけではありませんからね」
快(黒)「どちらも私です。不快なことは言わないで下さい」
比(黒)「時と場合によるがな」
哀(舞)「…キッドになっているときは強気ね」
時(舞)「普段の奥手さがここで発散されているのか?」
比(黒)「そうでもないぞ」
快(舞)「そうなのか?」
比(黒)「新一には気障に飾った言葉は通じん。ストレートでないと…ストレートでも通じんときもあるしな。だからキッドの時に気が強くとも、真面目に口説いても、気障だからこそ通じない」
キ(舞)「…」
快(舞)「やっぱり哀れだ…」
新(舞)「俺ってそんなに鈍感か…?」
新(黒)「オラさっさと戻れよ、快斗」
快(黒)「はい…(ばさりと)ただいま新一V(がばっ)」
新(黒)「お帰り快斗…暑い(ばきっ)」
快(黒)「新一〜(泣)」
紅(舞)「馬鹿は放っといて、安全が守られたということは彼らの負けで、勝者はこっちの快斗?」
時(舞)「キッドモードのまま、な」
比(黒)「まあ、無難だろう」
新(舞)「時矢、景品」
時(舞)「はいはい、あとでな〜(笑)」
新(舞)「ちゃんと渡せよ(怒)」
比(黒)「まあ、一応ゲームは終了ということで…明日も早い、風呂に入って寝るとしよう」
快(黒)「夕食は何がいい?」
哀(黒)「そっちの黒羽君、お風呂沸かしてきて頂戴」
快(舞)「俺?」
哀(黒)「ええ、そっちの白い人は夕食を手伝って頂戴。黒い人は力仕事をしてもらうわ」
真(舞)「…(黒いの?)」
キ(舞)「…私たちが、ですか」
哀(黒)「働かざるもの喰うべからず」
紅(舞)「じゃあ私は、寝室でも…」
新(黒)「部屋はたくさん余ってるから、二人か三人ずつに分けてベッドで寝てもらおう」
比(黒)「そちらの快斗とキッドと新一は一緒になれんぞ?ゲームに負けたからな」
快・キ(舞)「「う」」
さて、夕食でも食べますか。
…不思議な食卓ですね。
新(舞)「美味かったなぁ。」
満足の様子。
新(黒)「風呂、行くべきだな。順に行かないと、全員が無理だ。」
一人ずつも時間がかかるだろう。
新(黒)「先にはいってこいよ。あの後も走ってたんだろ?」
新(舞)「そうだなぁ。じゃ、お言葉に甘えて。どっちだっけ?」
新(黒)「廊下を出て左奥な。」
新(舞)「了解〜。あ、時矢〜、行こうぜ〜。」
快(舞)「新一がつれな〜い〜。」
ぶうっとむくれるが、無視だ。そのむくれが恐ろしいのだから。
新(舞)「あとで、兄弟仲良く風呂に入れ!」
キ(舞)「快斗と入っても楽しみも何もないですけどね・・・。」
新(舞)「楽しまなくていいんだよ!ほら、時矢!」
だからこそ、時矢を選ぶのだった・・・。
哀(舞)「時間削減に、二人で一回ね」
真(舞)「私はすでに浴びておりますので」
比(黒)「早いな。ベルモットは?」
べ(舞)「最後に一人で入るわ」
紅(舞)「じゃあ私と哀(舞)で一組ね」
比(黒)「ならば私と哀(黒)か」
哀(黒)「そうなるわね」
快(舞)「…ん?俺とキッドが一緒ってことは…」
キ(舞)「つまりそういうことでして…」
新(黒)「俺と快斗か」
快(黒)「…っ(固まる)」
新(黒)「どうした?」
比(黒)「案ずるな。少々目の前の現実から逃避しようとしているだけだ」
哀(黒)「逃避しても現実はすぐそこよ」
快(舞)「チャンスじゃん〜いいじゃん〜」
キ(舞)「今更、理性を試されるのも慣れているでしょう」
比(黒)「そうだな。一つ屋根の下、ずっと一緒にいてさらに温泉にも入ったことがあるのだし」
新(黒)「ああ?何照れてんだ?今更だろ」
はい本当に今更です。
新(舞)「上がったぞ〜」
時(舞)「広いなぁ、二人でも余裕だったぞ」
比(黒)「それは良かった。さて快斗。覚悟を決めようか」
時(舞)「(何となく察した)じゃ、頑張れよ(ぽん)」
快(黒)「…!!!?い、いじめだ!!」
新一を連れて真っ赤になったままバスルームへ。
快(舞)「…俺のくせに奥手…」
キ(舞)「そういえばこちらの新一の父上は?」
比(黒)「新一に追い出されて隣へ行ったきり帰ってこない」
恐らく隣で夜を明かすだろう。
哀(黒)「さて、部屋割りはどうしましょうか?」
紅(舞)「全員が集まってから決めましょう」
比(黒)「では、全員が風呂に入ってからか」
キ(舞)「まだ濡れていますよ新一」
快(舞)「相変わらず煽ってくれちゃってもう」
新(舞)「…あの〜の〜なぁ!!」
新(舞)「お前等も、あいつみならったらどうだ?」
つまり、少し落ち着けといいたいらしい。毎日付き合わされるのはごめんという意味も含まれている。
まぁ、慣らされてしまった今となれば、全然となると寂しいものだが。
キ(舞)「煽るからいけないんですよ。」
快(舞)「なかなか、理性が持たないからねぇ・・・。」
時(舞)「新一は確かに魅力的だがな。抑える事も必要だと思うぞ、二人とも。」
キ(舞)「貴方に言われたくありませんね。」
新(舞)「今からけんかはやめろよ。」
っと、ここで思い出した事一つ。
新(舞)「これ、いるんだったか?」
何故か試験管が二つ。中には紅い液体があるようですが・・・。
哀(黒)「誰のかしら?」
新(舞)「こっちの方の服部と白馬。白馬は・・・警察から拝借してきた。」
哀(黒)「ありがとう。今晩は楽しめそうだわ。」
哀(舞)「私もいいかしら?」
うふふと、不気味に笑う二人。にっこりと笑みを見せる
比(黒)「半分、八つ当たりというところか?」
時(舞)「だろうな。」
キ(舞)「二人の性格をよく理解しているというところですね。」
一番いい方法を性格を知って判断しているから恐ろしい。
時(舞)「ベルモット。お前、どうせ夜は寝ないんだろ?だったら、今寝とけ。」
哀(舞)「確かに、あなたは人前では寝ない人だったわよね。」
時(舞)「一応、俺もだけどね。驚く事に、新一の前だとぐっすりなんだよな。」
哀(舞)「それはいえているわね。」
自分もそうだったからだ。
比(黒)「存在自体が癒すということだろうからな。反応もまた可愛いからな。」
新(舞)「で、部屋どうしようか。あの二人は一緒だろ?今晩ぐらい勝者だから二人だけでもいいんじゃね?」
比(黒)「ふむ。御褒美も確かに必要ではあるな。」
新(舞)「こいつらみたいに、襲う事もないだろうし。」
キ(舞)「襲うだなんて、しませんよそんなこと。」
新(舞)「毎日だろ?」
快(舞)「違うってば〜。」
誘うからいけないんだと訴えるが、誘ってねーと冷たい一言が即答で返される。
時(舞)「これを離すと、夜這いに来ていろいろと面倒だからな。」
新(舞)「そうなんだよなぁ。しばっとくべきか?」
比(黒)「縄ならあるぞ。」
どこからか取り出す。準備いいな、おい。
キ(舞)「止めて下さい。絶対、しばるだけじゃないでしょう?!」
危機を感じる。そりゃそうだ。背後で不気味な笑みを浮かべるW哀の存在があるからだ!
新(舞)「一晩、つきあってやれよ。」
快(舞)「やだ〜。新一は俺達を殺す気?!」
新(舞)「しばるだけで、殺しはしないぞ?何いってるんだよ。」
いや、背後が・・・。
時(舞)「新一やめておけ。でなければ、戻ってから、死にそうになるぞ?」
新(舞)「それもそうか。」
それに、よく考えれば、こいつらはこんなのでありながらも、側にずっといたので、刷り込み状態もいいところで、なかったらなかったで落ち着かない気もする。
何より、ここはいつもの場所とは違うから。
新(舞)「じゃ、俺はこいつらとな。時矢はどうするんだ?」
時(舞)「問題がないようだったら、ここで寝たいがな。」
一番動きやすいという答え。
哀(黒)「私と彼女とは隣で実験をするけれど・・・。」
比(黒)「私も隣に付き合おう。たまには二人にしてやるのもいいかもしれん。」
こうして、お邪魔虫は退散しましょうということに。
哀達には楽しい一夜になりそうだし。
比(黒)「という訳で、そなたらでゆっくりしてくれ」
新(黒)「比翼もとなりに行くのか?」
比(黒)「ああ」
新(黒)「博士は?」
比(黒)「もう寝ておろう。あやつらだけでは歯止めが効かぬからな。快斗、新一を頼むぞ」
快(黒)「…うん…(いつの間にそういうことに?)」
あなたたちが風呂に入っている間に。
去って行くお邪魔虫(失礼)たち。
残されたのは、新一と快斗。そして舞姫の新一と快斗、キッド。
キ(舞)「さて、明日も早いですし、とっとと寝ますか」
快(舞)「客間借りるね〜」
がしりと、両サイドから新一(舞)を連行する二人。
新(舞)「お、おい!」
快(舞)「大丈夫大丈夫何もしないから」
キ(舞)「抱き締めて眠る位いいでしょう」
ずるずると引きずられて行く新一を見送り、快斗はリビングで寛ぐ時矢を見る。
時(舞)「俺も寝るから。じゃあな〜」
ぽいっと追い出された。
新(黒)「じゃ、寝るか快斗」
快(黒)「そ、そだね…(一緒にだぁ!?俺の理性を試したいのか皆は!!)」
かもしれない。
快(黒)「お、俺は自分の部屋で−−−」
新(黒)「ま、いいじゃん?たまには一緒に寝ようぜ♪」
人がたくさんいて陽気な新一さん。
さあどうする快斗!!滅多にない新一からのお誘い(?)が入ったぞ!!
快(黒)「…ご一緒させていただきます…(////)」
新(黒)「おう…何赤くなってんだ?」
快(黒)「き、きにしなくていいの!じゃ、行こう!」
新(黒)「?…おう」
首を傾げつつ自室へ向かう二人。
そんな二人を扉の間から眺めていた三人。
快(舞)「ああここでがあっと襲うほどの甲斐性でも…」
キ(舞)「情けないですねぇ」
新(舞)「いや、ある意味お前たちのほうが情けないかも…」
忍耐がなくて。
キ(舞)「私たちはいつでも自分に正直に生きていますので」
快(舞)「そうそう♪じゃ、俺たちも寝よっか」
新(舞)「…ま、いっか」
一つのベッドに三人で横になる。
さて、いい夢見ようね、皆さん。
キ(舞)「さて、お隣も寝静まったようですし。寝ますか。」
快(舞)「それにしてもさぁ・・・。」
新(舞)「どしたんだ?」
キ(舞)「煽るようなことをしないで下さいね。」
と、しっかりとボタンを留めます。
快(舞)「このままだと襲っちゃうから、寝ようか。」
本当、そればっかりだな、あんた等。
新(舞)「なんなんだよ。もう。」
第一ボタンをはずしているぐらいなんだと文句がある模様。
キ(舞)「確かに、普段は洋服は着ませんからね。ボタンが気になるのはわかりますが。」
快(舞)「いただいちゃっていいっていうのなら、何も言わないけど?」
新(舞)「・・・やだ。」
しょうがないと、全部止められたボタンを見ながら、布団の中にもぐる。
キ(舞)「先に寝ないで下さいよ。一緒にといったでしょ?」
ちゅっと頬にキス。消毒?!
快(舞)「おやすみ、新一vv」
反対の頬にキス。結構、同じといっても別の男がキスした事を気にしているらしい。
二人でしっかりと真ん中にいる新一に腕を回していたりもする・・・。
新(舞)「・・・おやすみ。」
もう癖なのか・・・。キッドと快斗の頬にキスをする。
キ(舞)「普段でしたら、いただくところですがね・・・。」
快(舞)「しょうがないね、そればっかりは。」
新(舞)「大人しくねやがれ。」
ぱこっと二人の頭をたたいて、おやすみなさい。
すぐに寝静まった新一に二人がキスをするのはもうすぐ・・・?
その頃、しっかりと寝静まった快斗と新一。
意外と、ぐっすりと寝ている快斗。しっかりと新一を腕の中に抱いていたりもする。
だんだん、願望があらわれたのか?
さらにその頃隣家では。
哀(舞)「いいわね、これ。」
哀(黒)「断然、今度あの二人が来るのが楽しみね・・・。」
うふふと、不気味な笑みが・・・
比(黒)「後片付けが出来る範囲にしておけよ?」
紅(舞)「証拠は残さないようにしないとね。」
いいのか、それで?!
さらにその頃のリビングでは・・・
ぐっすりと寝ている時矢さんがいた。
しかし、侵入者など、人の気配がすればしっかりと目を覚ますが・・・。
コケコッコー
あっさでっすよ〜。
快(黒)「…熟睡してしまった…」
快斗君、新一を抱き締めたままご起床。一応、新一を確認。
快(黒)「…うん、異常なし」
どうやら無意識の内に何かしていないか確認していたらしい。
新(黒)「ふ…ぅ?」
快(黒)「おはよう新一、起きて?朝ごはんにしよう」
恐らく比翼辺りが作っているだろう。
そう辺りをつけて、快斗は新一を着替えさせた。
時(舞)「…不覚だ」
比(黒)「何がだ」
時(舞)「あんたが入ってきても目が覚めなかったことだ」
比翼さんが目玉焼きを製作中。隣で時矢もお手伝い。(こっちの料理できるのか?)
比(黒)「案ずるな。気配を消して空気の流れを読むなど造作もないことだ」
時(舞)「俺はそれに気付かなくちゃ駄目なんだって。あー…感知能力鈍ってるのかな〜…」
いえ、正常化と思いますが、寧ろ。
新(舞)「おはよう」
時(舞)「おはよ、昨日はよく眠れたか〜?」
新(舞)「思いの外な」
比(黒)「快斗とキッドはいずこに?」
新(舞)「…人の着替え中におかしなことしたから殴ってきた」
翌日だからいいだろうと、いう言い分らしい。
いや、駄目だろ。
哀(舞)「彼らの朝ごはんは抜きね」
比(黒)「体育会系のような罰だな」
快(黒)「おはよう〜比翼さん、ごめんね熟睡しちゃって」
新(黒)「う〜…おはよう…」
比(黒)「良い夢は見れたか」
快(黒)「うんやばいほどに」
どんな夢を見たよあんた。
哀(黒)「まあいいわ。遅刻しないように早く食べましょう」
比(黒)「それもそうだ。快斗、手伝え」
快(黒)「はいはい…て、あれ?」
新(黒)「…(二度寝中)」
新(舞)「…しっかり掴んではなさねぇな」
新一さん、快斗の服を掴んで放しません。
快(黒)「新一…!(感動中)」
比(黒)「ふむ、離すわけにも行かんな。手伝え」
時(舞)「へいへい」
哀(舞)「じゃあ私たち、彼らを呼んでくるわ」
哀(黒)「ふふふ…楽しみね」
なにが!?
二人の命運は如何に!?
キ(舞)「・・・あれは・・・。」
快(舞)「やっぱり、そう思う?」
何かを感じ取った二人。そこへ。
哀(舞)「おはよう、二人とも。」
哀(黒)「ゆっくり、寝られたかしら?」
なんだか危険を感じるのは気のせいだろうか
キ(舞)「えっと・・・。」
哀(舞)「手を出そうとしたんだってね?確かに、昨晩は駄目だというけれど、帰るまでぐらい、我慢したらどうなの?」
哀(黒)「迷惑なのよ。人の家で。」
快(舞)「・・・はい・・・(沈)」
キ(舞)「そ、それもですが、今は少しお出かけさせてもらえないでしょうか・・・(恐る恐る)」
哀(舞)「どうしたかしら?」
キ(舞)「どうやら、まだ厄介ごとが残っていたみたいでして・・・。」
快(舞)「えっと、黒兎の一件で、かなり闇の者達に新一の存在を知られてしまったみたいで。」
キ(舞)「私達『魔術師』の存在も複数で私と快斗以外にも誰かがいるということも」
哀(舞)「確かに、その話は以前も聞いたわね。」
少し、何かを感じたらしい。
キ(舞)「厄介な事に、新一の腕に痣が残されていたのです。」
哀(黒)「痣?あったかしら?」
快(舞)「昨晩にはなかったよ。それは、確認しているから。」
哀(舞)「どういうことかしら?」
キ(舞)「気になる事があったので、調べたんですよ。もちろん、何も手を出してはいませんからね!」
あたりまえだ。そんな事をしたら、今頃君たちの命はない。
快(舞)「もう一件、厄介な事が残っていてさ。たぶん、こっちのあの二人組みの関係のせいだと思う。」
新一に触れたのはあの厄介な敵とあの二人。
キ(舞)「あの二人の意思を、何者かが乗っ取っていると考えて間違いないです。」
哀(舞)「寄生虫みたいね。」
快(舞)「だから、寄生虫なんだってば。身体を持たないから、身体を求めるもの。」
キ(舞)「新一は器として、もってこいなんですよ。」
哀(舞)「まぁ、そういう理由なら、今回は大目に見てあげるわ。ただし、次はないと思いなさい。」
キ(舞)「(恐怖っ)はい。」
その頃、リビングではのんびりと朝食が取られていた。
時(舞)「(何か、あったみたいだな・・・。)」
見ただけでわかる人はここにいる。
快(黒)「今日はどうする?」
新(黒)「出かけるにしても、これだけ同じ顔だと目立つぞ?」
比(黒)「ならば、変装していけばよい。」
そんな計画がなされていた。
比(黒)「何か異常でもあったのか?」
新一と快斗たちがキッチンへ移動したため(珈琲について語り合っている)比翼は時矢に問い掛けた。
こちらも気付いていたらしい。
時(舞)「よくわからないが、何かあったようだな」
比(黒)「上の四人が降りてこんという事は、それについて話しているのだろう」
時(舞)「だろうな…あ〜あ、事件ばっかりだなぁ」
比(黒)「事件体質が二人もいるからな」
なにせW新一ですし。
二人はそろってため息を付いた。
新(舞)「…うめー…」
新(黒)「やっぱりブラックだよなー…」
新(舞)「こっちの豆もらっていってもいいか?」
新(黒)「いいぜ、好きなだけもってけよ」
新(舞)「サンキュVではお言葉に甘えて…」
快(黒)「ちょっと二人とも〜胃に悪いよ〜」
新(黒)「俺にとってはお前のその甘ったるいもののほうが胃に悪い」
新(舞)「同感だ」
快(黒)「…W新一毒舌攻撃…(涙)」
そしてどたどた降りてくる人々。
快(舞)「あ〜腹減った〜」
キ(舞)「早めに朝食をお願いしますね」
快(黒)「挨拶もなくまずそれかー!!」
手伝えよ。二人とも。
さて。朝食も悲しきかな、泣く泣く片づけをする快斗(黒)
相変わらず弱いな、おい。
時(舞)「それで、何があったんだ?」
快(舞)「もう一つの厄介ごとに巻き込まれた見たいだってことだな。詳しくはっきりとはわからないけど。」
確かに、詳しくどうなるかはわからないのは事実。
比(黒)「では、今日はお出かけは無理なのだろうか?」
キ(舞)「その点では問題はないと思いますよ・・・。・・・どうやら。」
快(舞)「動いたみたいだね。」
比(黒)「・・・気配を感じるな。」
とその時、ちゃきっと取り出して、ずばっと投げる。
キ(舞)「い、いくらなんでも、危険ですよ!」
キッドの側へとナイフを投げ、背後にいた気配のもとを壁に貼り付ける。
新(舞)「さっきから鬱陶しかったからvv」
ハートマーク付いてますよ・・・。
新(舞)「さぁて、さっさと片付けるか。面倒だし〜♪」
かなり楽しそうなのは気のせいか?
キ(舞)「部屋を守らないといけませんね。」
時(舞)「結界を張っておくべきか・・・。」
快(舞)「悪いけど、もう一人の快斗と新一達の事を頼むな。」
少々意味がわからないがそれはすぐに理解する事になる。
いきなり、部屋がぐにゃりと曲がり、まるで世界を飛んだ時のようなもの。
新(舞)「ここなら、思いっきりできるなvv」
さっさと来いよと挑発します。それとも、誘ってる?!
しかし、そんなことをいってはいられない。突如として現れた影。
新(黒)「なんだ、あれ?」
快(黒)「本当、これは事件と呼べるわけ?」
彼等は奇妙な事がいっぱい起こるようで、新一(黒)には、面白そうというもの。
新(舞)「清め、浄化せよ。我が願いに答えて力を貸し与えよ!光香浄化!」
光が包み、浄化します。
キ(舞)「いつものことながら、見事なものですねぇ。」
快(舞)「あの刻印は気に喰わないけどね。」
背中に写り、見える模様。
比(黒)「呪術の印か・・・?」
時(舞)「そんなもんだ。」
その後、ずばずばと取り出したナイフを投げつけて消していく。
一人で充分だ。こんな雑魚。
新(舞)「我が声を聞き入れ、闇人、我が前に姿を見せよ!力を貸し与えたまえ。仮の者達を闇を還せ!」
さて、現れるのは黒い陰。何気に時矢や快斗達と似ているのは気のせいだろうか・・・?
新(黒)「ゲームみたいだな。召喚師って奴?」
快(舞)「あっちは、本当に何でもありみたいだね・・・。」
しっかりと、闇人が陰を闇に還したのでした。彼もまた、しっかりお帰りになりました。
キ(舞)「二度とみたくはない奴ですけどね・・・。」
快(舞)「あいつは嫌いだ。」
哀(黒)「何かあったの?」
哀(舞)「いろいろね。」
哀(黒)「あら、そろそろ出かけないと時間が過ぎてしまうわよ」
ただいま八時近く。
ゲートがどうこうなるのは十時。
新(黒)「また二手に分かれて行くか?」
新(舞)「同じ顔だしな…変装していても団体で移動するのは目立つし」
快(黒)「目立てば目立つほど(害虫が)寄ってくるしね」
快(舞)「それは同感だ」
キ(舞)「わかっているではありませんか」
なぜか硬く握手を交わす三人。
…なぜ?
比(黒)「うむ。満足であろう。手合わせも出来たし実験も出来たし」
紅(舞)「ええ(にっこり)」
哀(黒)「餞別に結果を渡しておくわ」
哀(舞)「あら、嬉しいわね…(くすくす)」
不気味な笑いが発生。
握手を交わした三人は引いた。
新(黒)「よくわからねぇけどま、いっか…」
快(黒)「よくないよくない大いによくない」
キ(舞)「暫らく注意しませんと…」
快(舞)「寝こみを襲われちゃ敵わないしね」
それはお前たちだ。
時(舞)「まあとりあえず、とっとと移動しようか」
比(黒)「同感だな」
比翼さん、なぜか快斗(黒)の腕を掴む。時矢は快斗とキッド(舞)の腕をにっこり笑顔で掴んだ。
快(黒)「な、なんでしょう…」
比(黒)「案ずるでない。痛みなど一瞬だ」
キ(舞)「な、なんの話でしょう…」
快(舞)「俺たち何かしたっけ??(汗)」
比(黒)「いや特に何も」
快(舞)「じゃあ何!??」
時(舞)「さあ新一、どかんと一発」
新(舞)「あ、そういうことか」
呆然と見ていた新一がさっと扇を広げる。
それをみて、何となく事態を悟った快斗とキッド(舞)
新(舞)「吹け、運べ!彼の地へと!!」
快(黒)「ぎゃあああ〜〜!!」
ごうっと、三人を吹き飛ばした風。
比(黒)「ふむ、これならばまとまって行っても問題なかろう」
新(黒)「ある気がする…」
新(舞)「大丈夫大丈夫♪あいつら頑丈だし、哀は顔隠せば何とかなるし♪」
八つ当たりが出来て嬉しそうな新一さん。
だが時矢と比翼は顔を見合わせて、なにやら意味ありげに微笑んでおります。
それに気付いたのは、W哀。
哀(舞)「…何か、いたわね」
そのころぶっ飛ばされた方々。
快(黒)「この二人はともかく俺のことまで飛ばすなんて酷いと思う…」
キ(舞)「私たちならばともかくとはどういう事ですか」
快(舞)「酷いやつだなぁ」
快(黒)「一番酷いのはお前らのほうだ」
いじける快斗君。だが身を起こして、それどころでないことを確認。
快(黒)「現実逃避してもよろしいでしょうか」
いけません。
目の前にはゲート、そしてそこから、なにやらわらわらと追手が現れています。
快(舞)「あちゃー。もしかして、こっちとあっちじゃ時間の流れが違うのかな?」
キ(舞)「この追手を何とかするために、あの二人は我々を飛ばした、ということでしょう」
快(黒)「あの二人がそろえば早いじゃん!!」
まったく持ってその通り。
この前なんか比翼さんが切れてたし…そこまで考えて納得。
快(黒)「あの二人が戦えばここら辺は廃墟と化す…!」
はいその通り。
という訳で、はきはき戦ってくれた前三人とも。
快(舞)「また、お前人格変わってるな。」
話の合間にしっかりと敵を倒しつつ・・・。
キ(舞)「まったくもって、不愉快ですね。」
快(黒)「それは気のせいというものです。何より、私からすれば貴方方の方が不愉
快ですが?」
次々と倒されていく敵を見下しながら三人はすっかり綺麗に片付けたのだった。
そこへ、新一達のご登場。
新(舞)「おお。また変わってる。本当、お前等皆おかしな奴だな。」
キ(舞)「可笑しくはないのですが・・・。」
快(黒)「そうですよ。可笑しいのはこちらの方々だけですよ。」
快(舞)「いきなり、失礼な奴だなぁ、もう。」
新(舞)「どっちもどっちじゃねーか。」
時(舞)「低レベルな争いだな。」
新(黒)「快斗まで壊れたのか?」
哀(黒)「いつものことだから、気にしないでいいわよ。」
新(黒)「そうなのか?」
いや、そこで納得されても・・・
比(黒)「えっと、全員そろっておるのだな?」
人数点呼。どうやらいるようだ。
キ(舞)「さて。準備をしましょうか。」
とそこへ・・・。
哀(舞)「どこから、沸いて出てくるのかしら?」
哀(黒)「でも、ちょうどいいんじゃない?」
遠くからやってくるのは、お邪魔虫な二人組だった。
さて、彼等の運命やいかに?!・・・って、どっかで聞いた事ある言葉だなぁ、もう。
平(黒)「なんやお前ら、何してんねん」
探(黒)「こんな朝早くにこんな場所で」
比(黒)「正しく我らの台詞だな」
哀(舞)「まったくだわ」
探(黒)「ああ!あなたは、昨夜の麗しの君!!」
平(黒)「ほんまや!いやあ、工藤と並ぶと両手に花やな!」
快・キ・比・時(黒・舞)「「ぴくりっ」」
探(黒)「誰の花ですか、あなたに二人は相応しくありません!」
平(黒)「何ゆうてんねや、紳士ぶってからに。どっかのけったいな泥棒みたいやで」
新(黒・舞)「「(ぴきり)」」
あれ?
新一さんたちのほうが切れたよ?
新一(舞)は扇を取り出し、新一(黒)は落ちてた空き缶(ゴミはゴミ箱へ)にロックオン!
ばっこーん!!
平・探(黒)「「あう!!」」
新(舞)「縛れ精霊!彼らのときを一時縛せ!」
ぴしりと、二人はおかしな姿勢のまま止まった。
比(黒)「どうした新一」
時(舞)「珍しいな、お前らが切れるなんて」
獲物を構えたままそういう二人。
恐らく二人が切れなければ彼らが切れていただろう…。
新(舞)「…別に(むすっ)」
新(黒)「なんか、馬鹿にされた気がしてむかついた(むすり)」
快(舞)「馬鹿にって…」
キ(舞)「もしかして…」
快(黒)「…名探偵…(まだキッド!?)」
じ〜んと感動してそれぞれを抱き締める三人。
快(黒)「名探偵のお手を煩わせてしまい申し訳ございません」
ちゃんと始末しておきますからね。
新(黒)「…お前キッドだと鬼畜度上がるよな…」
快(黒)「気の所為ですよ」
哀(舞)「どうでもいいわ」
哀(黒)「丁度実験体が出来たもの…とりあえず感謝はしておくわね」
ふふと笑う哀。
紅(舞)「さあ、邪魔者は放っといて、準備をしましょうか」
今度こそ、邪魔は来ないか??
哀(舞)「さて。まずは作動させて。」
紅(舞)「あとはこれで大丈夫ね。ちょうど10時だし。」
動き出したそれ。さぁ、帰る時間だ。
新(舞)「じゃーな。あ、あとこれな。」
肌身離さず持っていてくれと、渡すのは小さな巾着の袋。
新(黒)「なんだ、これ?」
新(舞)「秘密だ。ま、後々わかるはずだ。」
キ(舞)「後々って・・・。いつのまにそんなものを・・・。」
新(舞)「お礼だから、お前等には秘密なのさ。」
快(舞)「なんだか納得できないのだけど。」
快(黒)「(ちょっと複雑・・・)」
哀(舞)「やだ。時間がないわ。」
紅(舞)「はやく!」
と、押し込まれるようにして、せわしなく去っていった。
比(黒)「来るのも帰るのも、突然だったな。」
新(黒)「そうだね。」
哀(黒)「さて。これでやっと出来るわね。昨夜の続き」
快(黒)「運ばさせて頂きますよ、女史。」
比(黒)「私も手伝おう。」
こうして、帰って行き、彼等も家へと戻るのだった。
哀(黒)「気になることがあるのよ」
比(黒)「なんだ?」
哀(黒)「最後のほうで出てきた追っ手の屍は何処に消えたのかしら?」
比(黒)「あまり気にするな。恐らく自力で帰ったのだろう」
何せ自力でおってくるような連中だ。
ちなみに新一と快斗は高校に行っています。
…哀ちゃん、学校は?
哀(黒)「さらに気になるのは」
比(黒)「新一が受け取っていた袋…」
哀(黒)「あまり追求しないほうがいいと思うのは私だけかしら」
比(黒)「新一が何時か判断するだろう。あけるかあけぬか」
哀(黒)「そうね」
比(黒)「ああ」
哀(黒)「…」
比(黒)「……」
哀(黒)「もう一騒動ありそうなのは気の所為かしら?」
比(黒)「気負う必要はない。来るときは来る、来ない時は来ない」
哀(黒)「…次の舞台は別世界かしら?」
だとしたら怖いです哀さん。
哀(舞)「やっと戻ってこれたわね。」
紅(舞)「さて。これを片付けましょうか。」
二人がしっかりとつかんでいるのはあの敵。しっかりとお持ち帰りしてます。
その周りには屍のようなものが・・・。
キ(舞)「それにしても。いったい何を渡したのですか?」
時(舞)「少し、気になるなぁ。」
新(舞)「秘密!」
快(舞)「じゃぁ、ヒント!」
新(舞)「やらね〜。」
さて。そんな感じで家に帰ってきた彼等。哀と紅子は地下へ。時矢と真は出て行って、ベルモットも姿を消していた。
つまり、邪魔者は一切いない。
そこでふと気付いたが・・・。
新(舞)「それで、その手はなんだ?」
キ(舞)「気にしなくていいのですよ。(にっこり)」
快(舞)「そうそう。楽しい一時を過ごそうかなってだけだから。」
新(舞)「やだ〜〜〜(泣)」
結局こうなるのであった。
次の日・・・。
新(舞)「ったく、手加減なしにやりやがって・・・。」
くたくたで動けない。ちなみに、ここには新一ただ一人。
新(舞)「・・・あの袋は。自然の力を込めたものが入っているからねぇ。」
三回だけ、自然の力が助けてくれる。
事件で忙しい彼への、助けるもの。
それに新一(黒)が気付き、使用する日があるのかどうかは謎だが・・・。
新(舞)「あっちの哀に調べられたら困るよなぁ・・・。」
袋を開ければ力を使える。開けて閉じればそれで一回。
新(舞)「なんだか、ちょっと心配になってきた。」
とにかく、無事に事件も終わって帰って来れたのでよしとしておこう。
そう思う事にする。
あとがき
コウsamaとの合作第二弾です。今回の舞台は、コウsamaの『黒鳥』シリーズの世界です。
前回は舞姫の世界が舞台でしたが・・・。
皆皆、はちゃめちゃに動いてます。黒鳥の世界でも、好き勝手してます。
メールでちまちまとやっていたお話なんですが、桁外れですね・・・(汗
もう一つ区切ればよかったですね。
前回から今回も登場しているコウsamaの黒鳥シリーズはリンクの部屋から、どうぞ。
素敵なお話ですので、是非是非行って下さい。
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